太陽光パネルで適度に太陽光を遮り、その下に農作物に適した日照環境を作り作物を育てるソーラーシェアリングは、太陽光発電の新たな利用方法として注目を浴びていますが、それを更に高度化した次世代ソーラーシェアリングの記事がありました(自家消費太陽光+ICT農業、次世代ソーラーシェアを実証)。
これは通常のソーラーシェアリングに加えて、ICT農業(つまり温度や湿度、土壌状態などをセンサーでモニタリングし、それに従って室温や水やりを適切に制御する農業)を導入して農業を高度化し、その電源に太陽光を使うもののようです。もちろん現状ではICTの電源に太陽光を使う必然性はありません。通常の電源を使う方が安くつくでしょう。しかし、将来的には太陽光の電気は下がってくるでしょうから、その時に備えてこのような技術開発していると考えられます。
実際にはICTはほとんど電気を消費しません。この記事の農場でもICTに使われる太陽光は2.16kWですが、農場にはその100倍以上のパネルを設置し、ほとんどはFITで売電して利益を得るようです。FITの利益はソーラーシェアリングを行うインセンティブになりますからね。
ただ、ソーラーシェアリングをする限りは、パネルを設置することで農業にもメリットがある形を目指したいところです。農業はほとんど電気を使わないので、発電からはメリットを得られそうにありませんから、パネルで遮光することで作物育成にメリットを得る形をもっと追究して欲しいですね。
この農場はICTで高度化しているのですから、いろいろなデータが得られるだろうと思います。ぜひいろいろ研究されて、太陽光と農業の双方にメリットのある次世代ソーラーシェアリングが開発されることを願います。
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