太陽光関係の新設法人の数が3年ぶりに減少から増加に転じたという記事がありました(太陽光関連の倒産は底打ちか、電力事業者の新設が3年ぶり増加)。太陽光関係者としては、取りあえず良かった良かったというところですね。
しかしまぁ、こういうニュースを聞いても、中身をよく吟味しないと本当には良かったと思えないのが私の性癖で、このニュースについても考えてみました。
まず上のグラフは電力事業者の新設法人の数ですが、そのうちのほとんどが太陽光関連だという解説があるので、上記のグラフの傾向がそのまま太陽光関連の新設事業者の傾向と言えるでしょう。ただ、この傾向は「新設法人」についてです。2015年、2016年とグラフでは減少傾向ですが、それでも毎年約2000社も法人が新設されていたわけです。
一方で倒産はどのようになっているでしょう。この記事では触れられていませんが太陽光関連の倒産の報告も調べました。下図のようになっています。
新設法人の数に比べると圧倒的に少ないですね。しかもこの記事では倒産の数は2017年、2018年で底打ちと書いています。
つまりここ数年の間、多少の変動はあれ、ずっと太陽光関連の会社は年に約2000社のペースで増加し続けていたことになります。凄いですね。やはりこの世界は好況なのでしょうか。しかし、それだけ市場も伸び続けているのでしょうかね。
もう1つデータです。富士経済が太陽光関連の市場予測をしていました。下図です。
この予測を見ると、2016年から太陽光市場はずっと減少傾向です。そうするとこれからは減っていく市場で競争する会社がどんどん増加していることになります。大丈夫でしょうかね。市場予測が外れで、市場が拡大して行ってくれると良いのですが・・・。逆に倒産件数が底打ちと言うのが外れで、今後倒産件数が増えてくるのかもしれません。
まぁ、そういう訳で、やっぱり楽観はできないなぁ、という結果になりました。
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