水素は燃焼してもCO2を出さないし、貯蔵・運搬が可能なため、次世代のエネルギー源と言われています。相当昔からそう言われているのですが、安くできないのでしょうなか、なか実用化が見えません。貯蔵・運搬が可能と言っても、高圧ボンベで行うのでは手間もコストもかかるので現実味ありませんからね・・・と思っていると低コスト化したというニュースがありました(再エネで「CO2フリー水素」、低コスト化、「世界初」の技術実証に成功)。
何となくタイトルが安っぽいですね。「世界初」「成功」という、人の気を引くためのような言葉に頼る文章を私はあまり信用しません。
それはともかく、水素は気体であるため貯蔵・運搬が困難なわけで、それを有機ハライドという液体にして解決するそうです。有機ハライド化することは昔から試みられていたのですが、コストがかかるという難点があったのを、ニュースに出ているグループが低コスト化したという訳ですね。
ただ、ニュースではコストが半分になるということですが、あまり具体的に書かれていないので、本当かなと勘ぐってしまいます。またタイトルでは「CO2フリー水素」となっているのですが、多分これは太陽光発電で作っているからだと思います。電気分解で有機ハライドを作るので、直流の太陽光発電を使うのは効率が良いように思えますが、おそらく電圧の安定化などが必要なので、交流で作ってもあまり効率は変わらないのではないかと思います。
いずれにせよ水素エネルギー実用化には、まだ課題は多いのだろうという気がしますね。
私が水素エネルギーのことを聞いたのは石油ショックの頃でしたから、それから30年以上たちます。多分、研究は進んでいるのでしょうけれど、外から見るとあまり進展がないように見えます。実用化されるにはまだ30年以上かかるのでしょう。私が生きて見届けるのは難しいかな。
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