太陽光パネルは20-30年ぐらい持つと言われていますが、どこまで信用できるのでしょうか。昔のパネルの信頼性は高かっただろうと思いますが、最近の廉価パネルは本当に20-30年も持つのか、私は心配しています。そのため、私は運営している発電所や関連する発電所の出力を毎日チェックして、おかしくなっていないか確認しています。
私の発電所は運用開始して5年経ちましたが、結論を先に言うと、おかしなことは起こっていません。もっとも、5年ぐらいで変になられては困るのですが、微妙な変化は見られます。少しデータを紹介します。
紹介するデータは野立ての発電所で、低圧分割しているものの一つを私が購入したものですが、他の分割発電のデータもオーナーのご厚意により貰っています。分割なので、設置条件はほとんど同じになり、比較が容易です。パネル出力60.5kW、パワコン出力49.5kWで、もちろん角度・向きは同じです。パネルはアップソーラーという中国の会社のものです。
この発電所は9区画に分割されていて、A~Fの区画に分けています。データは各区画の毎日の発電量をパネル1kWあたりで求め、その比を求め、それを5年間に亘ってプロットします。本来なら比はずっと1になる筈ですが微妙に異なります。
まず1例目。これはA区画対E区画。比は5年で僅かに波打っていますが、バラツキが2-3%ぐらいしかありません。
2例目はC区画対E区画。上記よりも少し波が大きくなっています。このように少し波打つものが一番多かったのですが、これはその代表例です。
3例目はD区画対E区画。バラツキは2-3%ありますが、波打ちはありませんね。きれいなデータです。
まず全体的にバラツキが2-3%ぐらいに収まっていて、劣化もほとんど見られません(2例目は少し劣化があるかなとも言えますが)。まずは一安心です。全区画の中で、A区画にはスネイルトレイルがかなり見られ、E区画が比較的安定的に作動しているかなという印象を持っています。スネイルトレイルの影響が気になって、いつもA区画対E区画を見ていますが、今のところ影響は無いと言えます。5年ではね。
ちょっと気になるのは、全体的に5年でバラツキが少し大きくなったかな、と私には見える点です。皆さんにはそう見えるでしょうか? この調子で行くと10年目ぐらいには、もっとバラツキが大きくなって1割を超える変動が出てくるかもしれません。
まだまだずっとモニタリングしていかないとならないですね。
コメントを残す