春の学会シーズンが近づいてきました。この時期になると、いろいろな新しいニュースが流れます。その一つとして、CIS太陽電池で世界最高効率を達成したというのがありました(CIS系薄膜太陽電池サブモジュールで世界最高効率19,2%を達成)。
太陽電池の変換効率と言うのはいろいろあって、数値の評価が難しいのですが、ここではCISのサブモジュールの効率の話です。例えば、シリコン太陽電池ならもっと高効率で、同じCIS太陽電池でもセル効率であれば20%を超えています。CISのモジュールだとまだ19%以下なのでしょう。
このサブモジュールは30cm角なので、普通サイズののモジュールにしても同じぐらいの効率が出せるだろうとは思いますが、19%はとりあえず評価できる値ですね。ただ、量産になるともう少し低くなってしまうでしょう。
シリコンの太陽電池だとモジュールでももっと高い変換効率が達成されています(カネカ、太陽電池モジュール変換効率で世界最高の24.37%達成)。かなり負けていますね。まぁ、変換効率が少々低くても安ければ良い、コストパーフォーマンスが良ければ良いという話はありますが、これだけ差があるとどうでしょうね。
これからの市場は野立てより住宅の方に需要がシフトしてくると言われています。屋根だと面積の制約を受けることが多いので、変換効率の高い方が有利になってきます。
実は私の家の屋根太陽光はCISです。コスパが良いのでCISにしましたが、面積の制約で南だけでなく、東面、西面の屋根にも太陽光をのせることになりました。シリコンなら南だけでも実現できたようです。東西設置だと発電効率が下がるので、結局、全体のコスパはベストではなかったようです。後になって気がつきました。
まぁ、そういうことでCISもコスパだけでなく効率そのものを上げないといけないだろうと思っています。シリコンに勝てなくても、もう少し良くしないといけませんね。
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