NTTファシリティーズがF長柄発電所でM型工法の実証へ

前にNTTファシリティーズがM型工法という東西にパネルをうねらせて敷き詰める方法で設置量を増やすという提案をしていることを書きました(NTTファシリティーズの太陽光パネルを詰め込む工夫)。NTTファシリティーズでは実際にその工法で発電所を作って実証するようです(太陽光パネルを東と西に向けて、メガソーラーの発電量を15%増やす)。

F長柄

記事によりますとM型工法により南向きの設置より25%もパネルの設置量を増やすことができたそうです。M型工法は東西向き設置なので発電効率が落ちますが、南向きの場合の90%以上を確保していて、結果的に15%発電量を増やせるそうです。パネルの増加によるコスト増は10%ぐらいかなと思いますので(私の推定)、この方が得になるという計算でしょう。

 

ところで前の発表ですとM型工法を使えばパネル設置量は4割増えて、発電量は3割増えるという説明でした。今回の発表ではそれぞれが25%と15%で食い違っていますが、実際に設計してみて、より値が正確になったということでしょうか。かなり違っていますね。

 

また、これまで一般的にはパネルを東西向きにした場合は南向きにした場合に比べて出力は85%ぐらいになると言われていました。この85%という値もかなりラフな値だと思いますが、今回のNTTファシリティーズの説明の90%以上とは結構違っています。

 

そもそも今回の「南向きの場合0.9MWに対して、M型工法では1.1MW設置できるので25%設置量が増える」というのもあまり正確な計算では無さそうです(22%じゃぁないの?)。また記事の終わりに「南向き0.8MWとM型工法1.1MWの発電の比較をする」と書いてあるのも、南向きは0.9MWなのか0.8MWなのか混乱します。

 

いろいろケチをつけてしまいましたが、ちょっと内容が雑ですね。発表が雑だったのか、聞いた記者が雑だったのか。

 

まぁ、そのような不明確なところがあるので実証が必要なのでしょう。どうなるかは興味のあるところです。1-2年すればまた報告があるでしょうから、気長に待つことにしましょうか。

 

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