再生可能エネルギーで電力自給率700%の国アイスランドの水素エネルギーの取り組みの現在１

2016年9月3日 (カテゴリ: ▲元気があれば太陽光発電も出来る！PR作戦)

タグ: Icelandic new energy

アイスランドに水素エネルギーの
ベンチャー企業があるという情報を聞き訪問してきました。

こちらはレイキャビク近郊のIcelandic new energy社
地熱のカリキュラムで有名な国連大学も同じビルでした。
http://newenergy.is/

迎えてくれたのはGMのSkulasonさん。
再エネの推進に情熱を燃やしている方です。
今のところ資金は持ち出しばかりだとか(^_^;)

まずはアイスランド政府の再エネに対する立ち位置を。
アイスランドは1998年から水素研究の中心的役割を担っています。

現在は車、バス、船など世界で一番の
電動輸送経済を作り出しています。

豊富な再エネによる電力で動力のエネルギーも賄い
外的要因による経済の影響を極力減らす努力をしています。

オイルショックの教訓がしっかりと生かされていますね。

政府の水素導入についての現状は

・研究とビジネスのフレームワークづくり
・国際協力の推進
・人材の教育と訓練
・エネルギーシフトのロードマップづくり

と、少しづつ進行中といったところです。
これは30万人国家としてはある程度仕方がないことかと。

まず最初のステップとしては水素自動車には
税制優遇をするところから考えているのだとか。

こちらはアイスランドの国内輸送に対する
エネルギー源の推移です。

ガソリンが少しづつ減少し、ディーゼルが拡大して
さらに再生可能エネルギーも導入され始めています。

この再エネに関しては輸入となっているので
おそらくBDF（バイオディーゼル燃料）かと。

ちなみに日本だとディーゼルよりガソリンのほうが
エコなイメージが定着していますがEUでは
ディーゼルの方が環境にやさしい燃料とされています。

こちらは2003年から2012年までの取り組みです。
燃料電池バス、自動車、船と少しづつ導入されてきました。

こちらは燃料電池バスの導入試験結果。
残念ながら今は走っていませんでしたが
2017年から再度リニューアルされて導入予定だそうです。

こちらはアイスランドで導入された
燃料電池自動車のラインナップ。

もちろん日本も含め各社の燃料電池自動車がそろっています。

こちらはアイスランドで水素以外に導入が
検討されている燃料の一覧です。

ゴミ処理場のメタン、地熱発電所で製造するメタノール
食品廃油、菜種油、そして輸入するバイオディーゼルが挙げられています。

こちらは燃料電池船。
鯨の観光ツアー用の船だそうです。

上記のツアー船の断面図。
特徴的なのは水素の供給、排気ラインです。

水素が漏れた時の爆発を避けるために配管は全て船の外側に、
また、煙突から加熱や振動で水素タンクの圧力が上昇した時に
水素を逃がすリークラインが設けられています。

こちらはアイスランド−グリーンランド間で
試験運用されているハイブリッド帆船。

風の力で進みながらスクリューで発電して蓄電し、
無風または向かい風の際は電気で推進します。

予備のディーゼル発電機も設けられていました。
これは運用してみないとどうなるかわからないですよね。

こちらはデンマークにおける風力発電の
系統への安定供給に水素を利用する実証実験の図。

同社もコンサルティングをしているそうです。

こちらは燃料電池自動車導入の
同社のアイスランドの取り組みのロードマップ。

日本同様、かなり厳しく見える計画ですが、
やる気は満々でした。

燃料電池自動車に比べ電気自動車が優勢と言われていますが
前者は白金、後者はリチウムと存在量の足りない素材の
利用量をどれだけ減らせるかがキーになってくるかと。

将来、意外と両立するのかもしれないかもしれません。

このプロジェクトにはエネルギーや自動車の
世界各国の大手を含め多数の企業が参画しています。

こちらは欧州地域における
水素ステーションの導入計画図。

まだ検討段階だそうですが実現すれば
ストックホルムからローマまで燃料電池自動車が
走れるようになるそうです。

続きます。

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