実は高い原発 11万3660円/kWh、太陽光は32円/kWh 2014年7月12日 (カテゴリ: ●なぜいま太陽光発電か, ●脱原発・太陽光推進に興味のある方へ) タグ: 原子力発電 高い ツイート (写真出典:http://creativecommons.jp/) 原発による発電コストを計算してみました。 すると11万3660円/kWhという膨大な数字に。 これは誇張した数字ではなくどちらかと言えば 出来るだけ小さくした数字です。 ▼未来から借金をする条件 新婚だった7年前、マイホームを購入しようと思った時に 初めてローンの存在を意識しました。 夫婦共働きで予算は最大4000万円ほど。 もちろん35年ローンです。 貯金も100万ほどしかない私に 4000万円の家が買える保証が あるというのが非常に不思議でした。 でもこれって私の信用ではないんですよね。 住宅を購入する際、ローンを組むと必ず その家を担保に入れることになります。 金融機関はもし私のローン返済が滞ったら 転売する事により貸し倒れを回避しますよね。 4000万円のうち、この住宅転売による信用が半分で 残りの半分が私と妻の返済能力に対する信用です。 そして35年という返済期間は日本の住宅の 耐用年数からきています。 では原発はどうでしょうか。 原発の寿命は長く見て40年です。 もちろん転売はできませんので価値としては 生産する電力のみとなります。 1基100万kWの原発が50基、365日フル稼働して 作ることの出来る40年分の電力を計算すると 1.752✕10^13kWとなります。 では、かかるコストはどうなっているかというと 作るのにだいたい1基あたり1兆円となっています。 ここに燃料費やら色々とかかってくるのですが こちらはあまり大きな問題ではありません。 ▼10万円分の保管費用 原発を運転すると使用済み核燃料が出ます。 これを再処理したものは最大10万年 保管しなくてはなりません。 小泉首相のオンカロ視察後の話によると 2キロ四方のスペースを作ってようやく原発2基分の 放射性廃棄物を保管できるとか。 この50倍を保管するとなると維持管理費だけで 相当掛かりそうですよね。 この費用はどこにもデータがないので仮に 年間1億円とします。安く見積もり過ぎですが 気にしないでおきましょう。 原発の稼働が終わり、再処理された放射性廃棄物の 保管が始まります。もちろん原発は電気を生産していないので 何の価値もありません。 それどころか経済社会が誕生してから世界は 毎年平均2〜3%のインフレが起こっています。 つまり毎年保管費用は平均2〜3%づつ上がることに。 もちろんインフレが起これば通常は収入も上がるのですが 原発は稼働を終えているため1円も入ってきません。 それどころか毎年2%づつ管理費用が上がっていくのです。 仮に2%として計算してみましょう。 2年目の保管費用は1億200万円、 累計で2億200万円です。 3年目の保管費用はさらに2%上がるので 1億404万円、累計で3億600万円ほど。 では100年になるとどうなるか。 1年の保管費用は7億1千万円ほどに。 累計では312億円に。まだ可愛いレベルです。 300年になると1年の保管費用は372億円に 累計で1兆8961億円に。まだまだ残り99700年もあります。 1000年が経ちました。1年の保管費用は4京円、 累計は200京円。ちなみに1京円=10,000兆円です。 この時点でkW単価は冒頭に書いた11万3,360万円に(笑) では10万年になるとどうなるかというと・・・ 計算できませんでした。 というのもエクセルを使って計算したのですが エクセルで計算できる最大値である 9.99999999999999E+307 を超えてしまいエラーに。 将来にツケをまわすって怖いですね。 保管費用だけでこれだけなんです。 たかが40年のために未来から借金をすることの馬鹿馬鹿しさが わかっていただければ幸いです。 さぁ頑張ろう再生可能エネルギー。 « 前の記事へ 次の記事へ » ツイート 関連記事 エネルギーと文明 家庭における電気、ガス、自動車におけるガソリンや軽油、LNG、発電における重油や原子力、水力など私たちは、日々の生活の中でさまざまなエネルギ 記事を読む ヴィルトポルツリート エネルギー自給率550%の村を見に行こう Wildpoldsriedに行ってきました4 エネルギー自給率550%の村を見に行こう Wildpoldsriedに行ってきました1 エネルギー自給率550%の村を見に行こう Wil 記事を読む 失業率の上昇は無視してロボットの導入を推進します 「政府主導のもと、ロボットの導入を推進します。失業率は上がってしまいますが24時間安定した労働力を確保するためには仕方がないことです」 記事を読む 税抜き36円/kWh?太陽光発電買取価格値下げは妥当か 次年度の太陽光発電の買取価格が次年度は36円/kWhになるとの 噂をあちこちで聞きます。恐らく正しい情報なのでしょう。 太陽光発電バブルだ 記事を読む ただ貯金するだけは危険 自民党が政権を奪還し、急激に円安が進んで株価が上がっています。何となく景気が良くなってこれから生活が良くなりそうな気がしますが、今月もらう給 記事を読む 第二世代太陽電池が飛躍的発展中 昨日は茨城に行ったついでに、つくばまで足を伸ばして 高校の同級生である親友Fに会いに行きました。 偶然にも彼は現在、経済産業省の外郭団体で 記事を読む 2年間で原発8基分の太陽光発電所が生まれました 経済産業省によるとFIT開始からの太陽光発電所の 設置容量が約800万kWとなったそうです。 原子力発電所1基が約100万kWですから 記事を読む 50kW太陽光発電投資vs香港各種投資 香港での投資講座1日目が終わりました。 毎日限界まで働いて少しづつ出世して 会社からの給料を増やしていく。 これが方程式がほとんど崩壊して 記事を読む 50kW太陽光発電所(土地付き)は買いかどうか 50kWの太陽光発電所投資について 読者のHさんからご質問をいただきました。 このようにご質問頂けると 今後、太陽光発電の推進に協力するた 記事を読む 太陽光発電で日本の未来を買う 太陽光発電投資熱が加熱する中、次年度における買取価格が 気になる時期にもなってきました。 今の議論のように単純に自然エネルギーへの依存 記事を読む コメントを残す コメントをキャンセル 名前(必須) メールアドレス(必須/公開はされません) ウェブサイト コメント(必須) 次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>
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