環境ビジネスで失敗した人々 2013年1月19日 (カテゴリ: ▲環境ビジネス放浪記【自己紹介】) ツイート 【健康食品を売りながら生ごみ処理機を売る】 入社した会社が二ヶ月で休眠しましたが、 私が職を失うことはありませんでした。 社長が別の会社も経営していたのです。 私は健康食品を作る会社で環境ビジネスを 続けることとなりました。 しかし、健康食品屋の名刺を持って生ごみ処理機を売るのでは 信用も何もあったものではありません。 以前よりさらに仕事がやりづらくなりました。 これも修行だと自分に言い聞かせやれる事をやり続けましたが 無駄に電話をして無駄に名刺を配り、現世の賽の河原のような 自分のやっている仕事に一切の意味を感じられない日々。 ぬかに釘を打ち続けること半年、心が腐りかけた頃に、 手を差し伸べてくれたのはやはり会長でした。 「お前、今のままでは仕事しづらいだろう?」 会長に言われた私は素直にハイと答えたところ、 グループ内の商社に転籍するよう命じられました。 部署は環境事業部。休眠した会社がスピンオフ前に やっていた業務を復活させるとのことでした。 その後、4年間こちらの商社にお世話になり 環境ビジネスを続けました。 こちらについてはまた後ほど書いていきます。 【儲からない環境ビジネスって何だったんだ】 「環境ビジネスはキーワードだけ追いかけていても儲からない」 2年間でしたが非常にいい経験になりました。 テキストにすればあたり前のことですが 意気込みだけでは儲からないことは 肌で体験しないとなかなかわかりません。 「地球のため、世の中のため、世界のため」 崇高な目的意識を持って環境ビジネスに参入した 多くのベンチャー企業がどんどん潰れて行きました。 家族を顧みず働いて会社を潰した上に 離婚して家庭を失った社長、 莫大な借金を抱え失踪や自殺をした社長も 一人や二人ではありませんでした。 上場企業の社長経験者もいまいた。 今をときめく安倍首相と密接な関係の方もいました。 十億単位の資産を持つ方もいました。 独立前は年収数千万円の方もいました。 そして半分の企業が倒産し、残りの半分のうち ほとんどの企業が環境ビジネスから足を洗いました。 残っているのは小さな売上で人がもうからないからと。 手を出さないような事業を続けている会社のみ。 野心もロマンもすっかり失ってしまい もはやベンチャー企業ではなく典型的な零細企業です。 人間だから夢は見ます。 能力のある人ほど自信を持っています。 地球のために、みんなのためにやれば 必ず報われると思っています。 でも絶対に報われません。 なぜならその基準が曖昧でお金の出し手が不明確だから。 地球温暖化に役に立つことをしても今のところ 誰もお金を出してくれません。 廃油を再利用して排水をきれいにする事により 川をきれいにしても誰もお金を出してくれません。 もしそのビジネスが成立するなら、 町内会の町のゴミ拾い活動にもお金が必ずつくはずです。 でも普通は自治会費からジュースやお菓子が出る程度。 これも事前に皆に了解を取り、自治会費を集めておいたから ジュースやお菓子がもらえます。当たり前ですよね。 ゴミを拾った跡にお金をもらいに各家をまわったら 間違いなく変人扱いされることでしょう。 環境ビジネスに一番必要な観点は誰がお金を出すか。 地球のためにいいからなんて自分なりの正義感で 活動したとしても共通認識とその課題解決のための スキームがなければ誰にも受け入れられません。 誰にも理解されないような新興宗教と同レベル。 儲からない環境ビジネスに走る人は、 このお金の出してをはっきりと想像できなかったり 自分の仕事に対して対価をしっかりと請求できない人が 多いのかもしれません。 「地球に優しいを口実にお金という現実から逃げない」 これから環境ビジネスを志そうという若い方には 私はいつもこう助言しています。 « 前の記事へ 次の記事へ » ツイート 関連記事 使えない院卒 ビジネスであっさり挫折 【ブラック企業で営業開始!】 2月半ばに修士論文を提出し、卒業式まで何をしようかと 思っていた矢先、就職先から連絡が来ました。 「入社前研修 記事を読む 単純な成功の法則 【負け犬寸前からの逆襲】 相談はしたもののたった4ヶ月で辞めてしまうことには さすがに抵抗はありました。仲の良い先輩なら 止めてくれるものだ 記事を読む 環境ビジネス開始・・・二ヶ月で会社休眠 【環境も新エネも似たようなものだろう】 私が作った事業計画は非常に稚拙なものでしたが プレゼンでは自分の想いを必死に伝えました。 先日、改め 記事を読む 事業計画の種類 【お花畑思想から現実に目覚める】 事業計画の本を読んでみるたものの具体的に何をしたらいいか全くわかりません。 それもそのはず。読む本を間違っ 記事を読む 生ごみ処理機とトリュフを売る 最近、ブログを通じて初めてお会いする方に 私のバックグランドをよく聞かれるので 自己紹介編を少しづつ書き足していきます。 【生ごみ処理機と 記事を読む BCリーグを見に行こう プロ野球リーグを作ったサラリーマン 太陽光発電ムラ仲間のNさんから珍しく夜に電話がありました 「今すぐ踊るさんま御殿を見て下 記事を読む フリーターへの転落と拾う神 【あっという間にフリーターに】 1年で社内トップの成績をあげ営業で自信をつけた私は ほとんど上がらなかった給与額に怒りを覚えたのもあり 1年 記事を読む 社会的地位より現金がいい 【日本のエネルギーをサハラ砂漠で作る】 中学生になり空襲の夢を見る事はなくなりましたが 太陽光発電の事はいつも考えていました。 と言っても厳 記事を読む 空襲に怯え太陽光発電を志す 私が環境ビジネスを志すようになったのは小学4年生の恐怖体験から。 今でも全国共通のルールかは不明ですが私が住んでいた神奈川県では小学校は2 記事を読む 今日から環境コンサルタントになれ!  ▼いきなり部門長に 新卒から3年目を迎えた7月。 鶴の一声ならぬ会長の一声で、 グループ内の商社に転籍になりました。 新設の環境事業部で 記事を読む コメントを残す コメントをキャンセル 名前(必須) メールアドレス(必須/公開はされません) ウェブサイト コメント(必須) 次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>
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