【注意】日本版FITにソリンドラ社のパネルは使えません 2013年2月12日 (カテゴリ: ▲元気があれば太陽光発電も出来る!PR作戦) ツイート 同じく太陽光発電の企画をしている友人O田君からSOSが。 話を聞くと計画していた太陽光発電のパネルが 設備認定がとれないため計画が頓挫しそうだとか。 400kWだと言っていたのでこのままでは1億程度の損害でしょう。 資源エネルギー庁のHPでは固定価格買取制度の要件として パネルの変換効率を挙げています。 ○パネルの種類に応じて定める以下の変換効率以上のものであること。 (フレキシブルタイプ、レンズ、反射鏡を用いるものは除く。) ・シリコン単結晶・シリコン多結晶系 13.5%以上 ・シリコン薄膜系 7.0%以上 ・化合物系 8.0%以上 単純に変換効率と書いてありますが真性変換効率だそうです。 太陽光パネルに基準となる光を照射した時の発電量から 算出する変換効率を実効変換効率と呼びます。 これが一般的な変換効率です。 では真性変換効率とは何でしょうか。 資源エネルギー庁の求める(真性)変換効率は 日本工業規格のC8960を満たす必要があります。 http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/enetai/energykaitori/data/20120710_kisaiyouryo.pdf (P3、注5を御覧ください) C8960についてはこちらから調べられます。 http://www.jisc.go.jp/app/JPS/JPSO0020.html 結論から言えば両者の違いはA値(面積)となります。 面積が実効変換効率であればモジュールの面積でいいのですが 真性変換効率だと光が直接当たって反応する 面積を元に計算しなければなりません。 普通のパネルであれば実効変換効率におけるモジュール全体の面積を 真性変換効率ではシリコンの敷かれているセルの面積のみに直して 終わりの話です。 餃子工場に例えれば、薄く伸ばした餃子の皮の元の面積全体と 型抜して実際に餃子と使う部分との面積が違うだけです。 特に難しいことはありません。 ではなぜソリンドラ製のパネルはダメなのか。 CIGS(銅、インジウム、ガリウム、セレン)製なので化合物系、 組成に問題はありません。しかしその形状が特殊なのです。 パネルというより太陽光ロッドですね。 蛍光灯のような形をした受光面(太陽光パネル)が 全方位から光を受けられるようになっています。 これだと他のパネルのように一定の光が当たる面積を 特定させることが難しくなります。 測定できないから基準をクリアしているかどうか 判断ができないというのが新エネルギー庁の見解だそうです。 ちょっと理不尽な話にも感じますが グリーンニューディールの目玉で4,500億の補助金を集め アメリカで太陽光発電企業の三番手だったソリンドラ社は 2011年9月に経営破綻しています。 新エネルギー庁も他国の潰れたメーカーのために わざわざ新しい評価方法を用意する気なんておきないはずです。 というわけでO君、どうにもならなそうです。ごめんなさい。 もしどうしてもというなら公的機関で測定した CGISの平面測定データをください。 異議申し立て用書面を用意する程度ならやりますよ。 « 前の記事へ 次の記事へ » ツイート 関連記事 太陽光発電ムラフェスティバル「中津川 SOLAR BUDOKAN 2016」&第3回東海支部しげる会のご案内 (写真はTHE SOLAR BUDOKAN 2016 HPより) http://solarbudokan.com/2016/ 太陽光発 記事を読む 消費税増税が50kW太陽光発電所に与える影響 景気が良くなった風のニュースが飛び交う中、 来年には消費税が8%へ増税なんて話が 出始めているようです。 相対的に通貨供給量が少なかっただ 記事を読む 頑固職人&太陽光発電ムラオリジナル分譲アテルイの里の売電が始まりました 頑固職人&太陽光発電ムラオリジナル分譲アテルイの里の 1期分の売電が開始されたので見に行ってきました。 当たり前ですが電柱が建っただけで 記事を読む 50kW太陽光発電所用地を高値で掴まされる事例が続出しています 北海道以外の50kW太陽光発電所でも 連携拒否の事例が増えてきたようです。 半年前に、四国電力で聞いた際には 低圧でのバンク逆潮流は考慮し 記事を読む トマトスープさんの太陽光発電メンテナンス実行記 太陽光発電所を所有した後に問題となってくるのがメンテナンス。発電所が近ければ私のように自力でやるのも手だと思います。手間はかかりますが低コ 記事を読む 太陽光発電ムラブログに援軍が来ました 太陽光発電情報が激しく流れる今、情報の収集と発信をしつつ通常業務をこなしているため、かなりスケジュール的に厳しくなってきました。 日本の 記事を読む 再エネの魅力を伝えるため講師オーディションに出場しています「米と電気とアイスランド」 太陽光発電の投資に興味がない方に再エネの素晴らしさを知ってもらうにはどうしたらいかと考え、テレビに出たりソーラー武道館に協賛したりしてきま 記事を読む 太陽光発電ムラがそのまんま東さんの番組に出ます 太陽光発電ムラがチバテレビに出演させていただくことになり、今日が収録でした。そのまんま東さんの番組「そのまんまでは通しません」という番組で 記事を読む 電力は買うより屋根で作るほうが安くなりました 再生可能エネルギー投資をメインテーマに書きなぐってきた当ブログ。 今年もお付き合いありがとうございました。 勉強不足のメディアの中では太 記事を読む 50kW低圧太陽光発電とグリーン投資減税 今日も別の研修に出ています。 グリーン投資減税は奥が深いですね。 私が質問を受けた場合は必ず税理士さんに ご相談くださいという事にしていま 記事を読む コメントを残す コメントをキャンセル 名前(必須) メールアドレス(必須/公開はされません) ウェブサイト コメント(必須) 次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>
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