一番厄介な検査 それはパネルの発電容量を再検査すること

発電所の現場では様々な検査をすることがあります。

僕もこの業界で7年働いたので大抵のことは分かるつもりです。

 

なんですが、一番分かりづらい指標が実はパネルの発電容量の確認だと再認識しています。

 

なんとなく発電が思わしくないんだよなぁ〜 90%くらいしか出てない

こんな時どう思いますか?

最近の発電所であればまず疑うべきはシミュレーションです。

ピークカットを加味してないモリモリマシマシのシミュレーションだったら、90%くらいしか出ないという現実が待っている可能性もあります。

 

10%というと他には天候要件もありますし、電圧上昇抑制もあります。

ピークカットをしたシミュレーションに至らない原因はほぼこの電圧上昇抑制ではないでしょうか。

電圧も(発電事業者にとって)適切な値で、抑制がほとんど発生していないとしましょう。

 

次はどうするか。

パワコンの出力がなんかしらの原因で(回路側の不具合)出ていないこともあり得ます。

なんですが、ここで盲点になるのが「パネルの出力が本当に正しいか」なんです。

検査の時に一番最初に選択肢から外す項目がこのパネル出力です。

 

300Wと言ったら300〜305Wくらいの間の出力が出るというのが常識です。

では現地で測定したら本当に300W出るんでしょうか?

 

実は出ないんです。

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パネルのW数を後から測定する方法

パネルのW数はどうやって決まっているかというとこんな感じです。

STC条件でのそのパネルがどのくらい発電するか

これが規定値です。

 

STC条件というのは

・エアマス1.5 (邪魔になっている大気の状態 日本では大体こんなもんなのでOK)

・気温25度

・日射量1000W/m2  (相当な日射)

・パネルに対して垂直に日が当たる

 

この条件です。

発電所現地でこの条件を満たした時にそのパネルのI-Vカーブを測定し、ピーク時で300W出ていればそのパネルは300Wのパネルといえます。

 

I-Vカーブを測るとは

面倒な言葉がまた出てきました。

I-Vカーブ。

スクリーンショット 2022-09-29 17.25.50

 

分かりやすいグラフがこれです。

でんきメモ

 

パネルは動作電圧を変化させると出てくる電流値も変化します。

 

一番電圧の高いVoc(開放電圧)はまさにパワコンが動作した瞬間のイメージです。この瞬間最大電圧を出しますが、動作すると少しずつ電圧が下がります。

電圧をゼロにする直前が一番電流値が高いのですが、(回路の抵抗がない状態)電力は電流*電圧なので適度に電圧を制御していた方が取り出せる電力が大きくなります。

その最大動作点がここです。

スクリーンショット 2022-09-29 17.25.58

 

パワコンはこの最大動作点を探し出す制御をしています。

この最大動作点がSCT状態の時になんWを示すのか。

これを測るのです。

 

めんどくさいですよね。

 

日射計を使ってSTC条件を補正してくれるユニット

SCT条件はほっといても全然達成できないので、その辺を補正してくれるユニットがあります。

https://civil-rental.com/info/taiy/iv400.html

 

こんなやつです。

あるですが、じゃぁこれを使って本当に計測するのか。

そんな必要はあるのかという議論になります。

 

300Wのパネルが仮に297Wしか出ていなかったとしましょう。

これは1%の出力低下です。

 

メーカーのライナー保証と照らし合わせる必要があります。

 

普通はそんなレベルで保証を求めるのではなく、パネル内の断線等でバイパスダイオードが働いているのを確認して33%の出力低下を持ってメーカー保証を取ります。

 

なのでこの手の機器を使った検査はあまりやらないのが普通です。

 

やらざるを得ない場合

一方でやらざるを得ない場合はどんなパターンでしょうか。

それは「そのそもメーカーが出してきたパネルが怪しい。ラベルを貼り間違えていて本当は275Wを出してるんじゃないか」とか、そのクラスのやつです。

中国がパネルを作りたての頃は「全然違うメーカーのラベルが貼ってあった」とか「シールは指定メーカーだけど、実際のパネルは別メーカー」とか「納品されたのは段ボールだけだった」とか様々な伝説がありました。

そうなってくるとジャンクションボックスを開けて製造の不具合を確認したり、I-Vを測定して出力不足を確認する必要が出てきます。

 

ですが、これは本当にやりたくないことなんです。

 

信用できるルートからパネルを買うというのは本当に大事なことなんです。

 

 

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