発電側課金の検討が再開されました。
資料はこちらです。
「3E+Sを大前提とした再エネ最優先」というお題目がこれでもかと散りばめられています。
こう聞くと「再エネを最優先で入れるのか!よし!チャンスあるぞ!」と誤解される方もいると思います。
これはお役所用語なので要注意です。
3E+S とは何か
安全性(Safety)を大前提とし、自給率(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合(Environment)を同時達成するべく、取組を進めています(3E+S)
日本のエネルギー 2020年度版 「エネルギーの今を知る10の質問」
普通に読むと再エネに力を入れそうに見えるのですが、実際は違います。
原発にお金をかけて安全性と自給率を高め、長期間運用することで経済効率を上げる。
これが1番のシナリオになります。
地震と津波であれだけ壊れた原発が安全だと言うのですから、もはや危険な電源はありません。
もちろん、経済的に合理的な選択をする必要があるのは間違いありません。
ですが、これだけエネルギーが高騰していて、今後もしばらく円安が続くことを考えると、すでに国内に導入されている再エネはもはや宝なのです。
その分だけ燃料を焚かなくていいわけですから。
そこをもっと注視して欲しいんですけどね。
発電側課金はどうなるのか
太陽光や風力には一定程度の配慮を行う。
とされています。
一方で9pにはこんなことが書かれていました。
再エネを含めた電源による 効率的な系統利用の促進に資するものであるから、再エネ最優先の原則を踏まえ、当専門会合 としては、発電側課金を再エネの導入拡大に資する施策として検討するもの
発電側課金は再エネの導入拡大に資する政策
ポイントは拡大です。
新規の拡大に関しては優遇があると言うことだと読めます。
そして、当然のように「国民負担の軽減」も記載されているので、稼働済みの案件には生かさず殺さずの制度となるはずです。
ギリギリの事業計画をしているとこの発電側課金と撤去費用の強制徴収で赤字転落もあり得ます。
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