新型SMA 5.5kWパワコンの影対策機能 ShadeFixってなんだ?
先日書いたマニアックな記事の続きです。
パワコンは最大電力を取り出せるMPPTポイントを常に探しているわけですが、制御アルゴリズムの都合で近傍の最大ポイントを探してしまう。
ストリングが健全で、パワーカーブが綺麗な曲線であればこのアルゴリズムで全く問題ないのですが、日陰やストリングの断線故障でカーブにガタつきがあった場合、この「近傍の最大ポイントを探す」というアルゴリズムでは罠にはまってしまう可能性があるのです。
この画像はSMAの動画の一部です。
かなり都合のいい動画ですが(苦笑)まぁこういうこともあると思います。
左側のグラフがまさに今議論しているパワーカーブです。
フタコブラクダになっているんですが、左側が本当のMPPTポイントですが、間違えて右側の小さなピークではまってしまうことがあるのです。
制御アルゴリズムは「電圧を少し上げ、パワーが上がっていたら、もう少し上げる、パワーが下がっていたら、電圧を上げ幅の半分くらい下げてみて最大値を探す」こんな感じだと思います。
プログラミングを組んだことがある人であればすぐ予測できるアルゴリズムです。
このアルゴリズムはパワーカーブが綺麗な曲線を描いていて、ピークが一個の時に正解を出すことができるアルゴリズムです。
ピークが2個以上あった場合はこのアルゴリズムでは最適化できません。
部分的な最適化が全体の最適化につながらない「最適化の罠」のような状態に陥ってしまうわけです。
では、ピークが複数ある時にどう対処すればいいのか
ピークが複数ある時(ストリングに故障や日陰がある時)の対処方法。
ShadeFixの場合は一定時間に一度、フルスキャンをかけるという物のようです。
フルスキャンというのは僕が勝手に言っているだけですが、資料を見ているとそんな印象を受けます。
この5.5kWパワコンの場合は動作電圧が80Vで最大電圧が450V。
この間を例えば5Vずつずらして行ったとしたら電圧幅は370Vですから740回電力を測定すればフルスキャンが可能です。
要はパワーカーブを完全に測定してしまおうということです。
ShadeFixではデフォルトではこれを6分に1回行うことになっているようです。
デメリットはあるのか
当然デメリットはあるはずです。
というのもフルスキャンを出している最中は絶対に最適MPPTポイントにいることはできません。
その間は必ず発電量が低下するはずです。
ですからShadeFix機能はオフにする設定もあるようです。
日陰が刺さないパワコンはわざわざこの機能を使う必要はないということでしょう。
また、日陰対策は必然的にMPPT単位となります。
ですから9台体制の場合、発電所を18区分し、その区分の範囲で日陰の傾向をまとめて上げる必要があります。
ソーラーエッジのようなきめ細やかな影対策、故障対策ができるわけではないのです。
メリットは価格
メリットはどちらかというと価格でしょう。
影対策が一応ついたモデルが、従来の5.5kWパワコンと同程度で購入でき、かつそのパワコンには監視装置が内蔵されているわけです。
僕は、どちらかというとソーラーエッジの制御思想が好きなので(理由はカッコいいから)すが、このシステムも悪くないと思います。
工業の世界ですから価格は全てを凌駕します。
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