発電所、売りたいのに売れない時代がやってきた

借金大好きhamasakiです。

hamasakiは一時期、太陽光発電所の売却をメインの仕事にしていた時期があります。

なぜそんな仕事が成り立ったかというと、「そろそろ売ろうかな」という気持ちになっているオーナーさんが増えてきていたからです。


なぜ売りたい人が増えているのか

気持ちはよくわかるんです。

毎月の売電収入はありがたい。でも年々、こんな不安が積み重なってくる。

  • 出力抑制が増えてきた。北海道・東北・九州は年々ひどくなっている
  • パワコンが壊れかけてきた。交換費用は数十〜数百万円
  • 制度がどんどん変わる。FIT期間の終わりも見えてきた
  • 管理が地味にしんどい。草刈り、パネル清掃、点検、近隣クレーム対応……

「毎年の収入はありがたいけど、高く売れるなら売ってしまってもいいか」

そういうオーナーさんが出始めていたのは、肌感覚でよくわかりました。


しかし今、売却には大きな壁が立ちはだかっている

2024年4月施行の改正再エネ特措法により、名義変更(売却)の前に「事前周知措置」が義務化されました。

簡単に言うと、発電所を売る前に、周辺住民へのお知らせが必要になったということです。

規模 必要な対応
高圧・特別高圧(50kW以上) 説明会の開催が必要
低圧(10〜50kW未満)一般エリア ポスティング等の事前周知措置が必要
低圧(10〜50kW未満)リスクエリア内 説明会の開催が必要
住宅用(10kW未満)・屋根設置 義務なし

さらに、事前周知措置を実施してから3ヶ月以上待って、ようやく本申請(名義変更の認定申請)ができます。

趣旨はわかります。太陽光発電所の乱立による地域トラブルを防ぎたいという背景は理解できる。

でも実態は、想像をはるかに超えた「鬼門」になっています。


「配布資料に不備あり」で全部アウト

hamasakiは約3年、この事前周知措置に携わってきました。

正直に言います。

業界全体を眺めてみても、「事前周知措置をクリアした」という話をほとんど聞きません。

なぜか。

申請すると「配布資料に不備あり」と返ってくるからです。しかも資料の一部ではなく、全て不備扱いになります。

雛形通りに作ったつもりでも、記載項目の解釈の問題や書式のわずかなズレで、最初からやり直しになる。

これを繰り返しているうちに、「もう売却自体を諦めます」となってしまうオーナーさんも少なくありません。

次回は、この詰まった状況をなんとかしようとしていた「抜け道」が、ある日突然塞がれた話をします。

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