またまたCIS太陽電池の話 分光感度特性2

藤本健のソーラーリポート ソーラーフロンティアが持つ世界最大規模の太陽電池生産工場とは」(2011/7/11)に掲載されていたCIS太陽電池の分光感度特性についての続きです。

前回、CIS太陽電池の感度は1.0-1.3umあたりの波長でSi太陽電池より上回ることを指摘しました。根拠の図も下に再掲しておきます。(この図でCIS太陽電池の感度は2-3割減じてSi太陽電池と比べる必要があることも前回指摘しておきました。)

CIS分光感度特性

さて、これによる利点は・・・、

 

藤本氏の記事でも指摘されているように、曇りの日や朝夕などはSi太陽電池よりCIS太陽電池の方が発電に有利になります。曇りの日や朝夕などは長波長成分が多くなると考えられるからです。しかし、波長1.0-1.3umあたりの光と言うのは目に見えないので、どの程度そのような光が増えているのかなかなか想像しにくいところですが・・・。

 

いずれにせよ、その波長領域で発電能力が2-3割高くなっても、光全体に占める割合は数分の一になるでしょうし、もともと曇りや朝夕などは光強度が小さい時なので、その時に少しぐらい発電能力が良くてなっても、全体の発電量への貢献はあまり期待しない方が良いと思います。

 

一方、この領域の分光感度が良いことにより、実発電量が多くなるかどうかですが・・・、

 

ソーラーフロンティア社が定格検定に使っているソーラーシミュレータと自然光の間で、1.0-1.3umあたりの波長でどれほど違いがあるか分からないと何とも言えませんが、さすがにそれは分かりません。

 

Si太陽電池の検定と同じソーラーシミュレータを使っているとすると、1.0-1.3umあたりの波長で2-3割発電量が多くなる可能性があります。光全体の中では4-5%ぐらいになるかもしれません。このために、光照射効果の大部分はスペクトルの違いによるものだという人もいるようです。

 

いずれにせよ、分光感度が広い分、CIS太陽電池は多少得になることがあるのは事実のようです。

 

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