ウガンダの例

(カテゴリ: 途上国の太陽光発電支援)

ソーラーランタンは日本ではキャンプなどに使われるのでご存知の方も多いでしょうが、途上国では未電化村の照明器具として需要があります。

かつては小型蛍光灯を使っていましたが、電力消費が大きいために太陽電池、蓄電池のサイズも大きくなり、数千~1万円ほどしていました。これは途上国の未電化村の人にとってはかなり高価なため、購入できるのはお金持ちに限られていました。

しかし、白色LEDの低価格化でソーラーランタンにもLEDが使われるようになり、ランプのみならず、太陽電池・蓄電池も全て小型低コスト化され、1000 – 2000円でも変えるようになりました。

このためLEDソーラーランタンは途上国ではかなり売れています。

さて、------

数年前に日本のメーカーもソーラーランプを開発し、アフリカに売り込もうとしました。

しかしなぜか1台5000円もするもので、アフリカでもなかなか売るのが難しそうなものでしたが、メーカーの人たちはそういうアフリカの状況に疎く、何とか売り込める思ったようでした。

このメーカーはアフリカでの販売網も弱く (というか、販売網が無い) 、国際協力組織や対象国政府の役人などに売り込んで、未電化村の電化に使ってもらおうと思ったようでした。

どうやら、相手国の大臣あたりにわたりをつけ、ソーラーランタンの有用さを宣伝し、試しに数百台を無償で未電化村に配ってデモンストレーションするから、電化に使って欲しいと交渉したようでした。

— よくある手です。

大臣は喜んでデモンストレーションを受け入れました。

その会社は200台ほどのソーラーランタンをある未電化村に配りました。

ランタンをもらった村民も大喜びでした。

しかし、------

私がたまたまその村を訪れたのは2-3年後のことでした。

全てのランタンは蓄電池の寿命が切れて廃棄された状態でした。

その蓄電池は特殊な形だったので、少々知識がある人でもとても交換できないものでした。

値段は高い、蓄電池交換はできない、いったい何を考えて製品開発したのでしょう?

当時の大臣だけでなく関係者は既に入れ替わっており、何のためにランタンを配ったのか分る人も殆どいませんでした。

無償でもらったから村民は喜びましたが、5000円もするものを2 – 3年で使い捨てにできるほど彼らは財力はありません。

まぁ、それでも彼らは2 – 3年は明かりを味わえたので良かったでしょうが、電化策としては使えるものではありませんでした。

もちろんそのランタンもその国では普及しませんでした。

----- これが典型的な太陽光発電プロジェクトの失敗例です。

太陽光発電を途上国に普及させるのは難しく、様々な失敗例、工夫、成功例があります。

失敗は成功の元であり、失敗例が必ずしも悪いわけではないでしょう。

途上国の様々な例を見るとなかなか勉強になります。

これからもいろいろな例を紹介したいと思います。

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