開発調査

前回、80年代に起こしたプロジェクトの失敗で外務省の怒りにあい、その後の太陽光発電プロジェクトの実施が難しくなったが、いろいろ工夫して行ったことを紹介しました。その工夫について少し触れます。大した意味も無いかもしれませんが、太陽光発電の歴史の一コマだと思って読んでください。

 

JICAの援助スキームの中に「開発調査」というものがあります。「開発」といっても技術開発のことではなく、援助対象国が社会開発や経済開発の計画を作るのを支援するものです。途上国では知識も資金も不足しているために、どうしてもその場任せの開発を行ってしまいがちです。このためにしっかりした計画を立ててあげようというのが「開発調査」の考え方です。作られた計画に対して、更に日本が技術や資金を援助して実行していくこともあります。

 

例えば、国の電化計画を「開発調査」で立てて、更にその中でも重要とされる地域の電化計画の詳細内容を技術援助で作り、その実施を無償資金協力で行う、などと言うのは典型的な援助スキームの形でしょう。この例のように電化は援助のパターンに組み込みやすいテーマであり、また太陽光発電は電化の中に使っていける可能性がありました。

 

「開発調査」には単に計画を作るだけでなくパイロットプロジェクトを伴うものもありました。開発計画で支援対象国が経験の無いような手法を取り入れたりする場合、試行的にその手法を実施し、相手国が受け入れやすいような形にして開発計画に組み込むためです。

 

太陽光発電はまさにこのパイロットプロジェクトに適したものでした。当時、途上国では太陽光発電などほとんど使ったことがなったため、地方の村の村落電化を太陽光発電で行い、それをサンプルとした手法を地方電化の計画の中に組み込むというような「開発調査」は途上国援助プロジェクトとして十分に有望と考えられました。

 

しかし、前回指摘しましたように太陽光発電は外務省の怒りに触れ、「太陽光発電は二度とやらない」と言われている状況でした。国際協力を行うJICAは外務省の管轄下なので、簡単には太陽光発電プロジェクトを実施することはできません。

 

ここで、予算の問題に触れておく必要があります。

 

JICAも複雑な組織で、外務省以外に個別の省庁の予算で直接プロジェクトを行うこともありました。例えば農水省の予算で農業プロジェクトを行うというような具合です。

 

太陽光発電は当時の通産省の管轄下にありました。またJICAの組織の中にも通産省が主管している部署がありました。また「開発調査」は主管省庁が直接実施していけるスキームでした。従って、「開発調査」ならば外務省の干渉を受けずに太陽光発電のプロジェクトを行える可能性がありました。

 

このような背景から、90年代になって日本からも「開発調査」の形で太陽光発電のプロジェクトが実施されるようになりました。パイロットプロジェクトとしてなのであまり大きなプロジェクトではありませんが、いくつかの国で太陽光発電プロジェクトが実施されています。次回から、これらのプロジェクトについて少し紹介したいと思います。

 

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