シャープの太陽光事業を継続させるというニュース(例えば、シャープ 太陽光パネル事業継続へ)に多くの人が驚いたのではないでしょうか。私も驚きました。鴻海が「コミット」し競争力を強化させるということですから、相当リストラするのでしょうが、取りあえずシャープの太陽光関係の方は一安心でしょう。
シャープの太陽光事業の喫緊の課題は、高値で長期購入契約したシリコンをどうするかということでしょう。初めシャープは鴻海にこの問題を明確には説明していなかったようですが、最後に言わざるを得なくなりました。しかし、その結果、鴻海も太陽光事業をある程度見通せるようになったのではないかと想像しています。高値のシリコンを買い続けてそのまま捨てるより、太陽電池にして売る方が赤字が少なくなると見ているのかもしれません。その方が人員整理もゆっくり取り組めますし。
鴻海がテコ入れするとは言え、パネル事業は簡単ではありません。特に野立て用は中国の廉価版太陽電池とまともに競争しなくてはならないので、シャープ以外の多くのメーカーも苦戦を強いられています。また野立てはFIT価格が厳しくなったこともあり、メーカーはパネルの販路を住宅用にシフトしているようです。一方で、住宅用太陽光発電はこれからZEHなどの新しい市場参入への足掛かりとなるため、メーカーは積極的に出ようとしている傾向もあります。
鴻海の狙いもこの辺りにあるのかもしれません。事業内容は今後かなり変わる可能性がありますが、とりあえずは事業継続で進めることができます。
個人的にはシャープの太陽光事業に対するこれまでの取り組みに良い印象を持っていませんので(今年印象に残った出来事、番外編 シャープ)、この際、やめて欲しいとは思っていました。継続するのであればしっかり体質改善して真面目に取り組んでほしいと思います。
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