バッテリーの欠点の1つに寿命が短いことが挙げられます。鉛電池で数年、リチウムイオン電池で10年持つでしょうか。バッテリーが長寿命化すれば（もちろんコストを上げずに）、太陽光発電の利用がもっと広がるのですが、なかなか改善されないと思っていましたところ、なんと寿命12倍というニュースが流れました（リチウムイオン電池寿命を12倍に、正極加工に新手法）。
長寿命化技術を開発したのは安永という会社だそうです。私はこの会社をよく知りませんでしたが、自動車や太陽電池の関連製品を作っている会社のようです。太陽電池関連としては、ワイヤソーを作っているらしいのですが、これはバッテリーとはあまり関係はありませんね。
ただ、記事を読むと、「同社の従来製品との比で12倍以上寿命を向上させた」とありますので、これまでもバッテリーを作っていたのでしょう。また、記事全体的に見ましても、技術情報を開示して真面目に発表しているなと言う印象はありますので、それなりに技術開発したのではと言う気がします。
寿命12倍と言う根拠についても下図のように示されていました。
この図の予測から単純に12倍と言うことらしいですが、そこはまだ言い切れないのではないかと言う気がします。図を見ていると、ちょっと直線での外挿が乱暴に思えますね。まぁ、2－3倍は行きそうですが・・・。
説明では従来製品のサイクル寿命（満充電－全放電を何回繰り返せるか）が5000回になっています。太陽光発電での充放電が1日1サイクル強とすると、5000サイクルというのは10年ぐらいの寿命でしょうか。もしこの寿命が2-3 倍になれば、20－30年の寿命ということになり、実用上十分と言うことになります。12倍も長寿命化する必要はありませんね。
とにかく注目すべきニュースであると思います。安松という会社をもう少し知りたいと思い、ネットで検索しましたがあまり情報はありませんでした。ただ、このニュース以来、安松の株価がストップ高になっているというニュースだけは大量に流れていました。
コメントを残す