利回りという言葉は本当に都合よく使われているような気がします。前にエコの輪の太陽光ファンドで利回り5.5%というのがあり、えらく高いなと思って良く調べると、出資残高に対して5.5%であって、最初の出資に対しては3.3%でした。
よく分譲太陽光発電所で「表面利回り」10%とか言っているのは、投資回収や必要コストを減額する前の利回りで、これらを減額後の初期投資に対する利回りは4-5%ぐらいになるでしょうか。しかし、これは「表面」という言葉を付けているだけ良心的かもしれません。
さて、1か月ほど前三井住友信託が太陽光ファンドをつくると発表しました(三井住友信託、太陽光ファンドに50億円出資)。その記事を読むと8%以上の利回りを目指すと書いてあります。しかし、よく読むと「稼働後に得られる売電収入を分配金に回す」とあります。
これって、実は8%の分配金を20年間配布するというだけの話ではないでしょうか。つまり、8%が20年間で160%になるということ。この内、100%は出資分だから、残りの60%が20年間の儲けで、出資金に対する1年あたりの利回りとしては20分の1の3%ということではないかと見ています。20年後に元金は多分、ほとんど残っていません。太陽光のファンドで実質で8%の利回りはまず無理でしょう。
それでも3%の利回りは悪くは無いことは確かでしょうが・・・。
ファンドの利回りというのはこのような投資回収無視の計算が許されているようです。それならせめて「表面利回り」などのように「利回り」とは区別して表現して欲しいと思います。
もっともこれは私の想像だけの話なので、まだ確かとは言えません。いずれ商品が出てくるでしょうから、その時に確かめることができると思います。
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