私が購入した分譲太陽光発電所で行った完成検査の話です。当日は下の写真のように結構良い天気に恵まれました。太陽光発電の性格上、検査日の天気は良いことが望まれます。
私がこの発電所を購入した会社とは既に太陽光ファンドで付き合いがあり、仕事の内容は信頼できると感じていましたが、形だけでも検査を実施することで更に良い仕事が期待できます。そのためにも完成検査は重要だと思っています。
完成検査の時点では設備がまだ引き渡されていないので、連系されていません。引き渡された後、私の名義で連系されるようです。従って、太陽電池は発電可能状態ですが、発電した電力を送り出すことができないので実際には発電させることはできません。
さて、検査はまず目視検査から。
太陽光発電の設置や配線は十分に期待に添えるものでしたが、細かく見れば、パネル裏面のカバーシートに引っ掻いたような傷がいくつか見られました。この点をしっかり指摘。
「これぐらいの傷なら大したことはないと思うけれど、引っ掻いた時の衝撃でセルに将来マイクロクラックのもとを作っているかもしれないから、工事は注意して行って欲しい」という旨を伝えておきました。もう工事は終わっているのであまり意味はありませんが・・・。まぁ、大した傷ではなかったので大丈夫だと思います。
次に電気検査。
前回に書きましたように、この工事会社はその後の保守も行うので、太陽光発電の保守用計器「ソラメンテ」を持っており、完成検査もそれで行うことになりました。私はソラメンテの名前を知ってはいましたが、実際に使うのは初めてでした。
ソラメンテにはZとiSという2種類の機器があり、今回使うのはZの方。Zでは開放電圧と抵抗が測定できます。
測定はストリング毎に行います。私の発電所は5.5kWのパワコン9台からなり、一つのパワコンに太陽電池4ストリングが入力されています(一つのストリングはパネル9枚が直列に接続されています)。従って全体で 4 X 9 = 36 ストリングあります。
ソラメンテでストリング毎に測定を行うので、36回測定を行うことになります。1回の測定自体はあっという間に終わりますが、パワコン毎にネジを緩めて蓋を外し、測定が終わればまた蓋をしてネジで締める作業があります。ただしこの時は、業者の方でパワコンの蓋を外しておいてくれて、測定終了後は再び業者の方で蓋を戻してくれたので、測定作業は簡単に終わりました。
測定結果は開放電圧が230 – 240V、抵抗が 20 – 30 オームほどの値となりました。測定の時は少し曇っていたので電圧はこの程度かなと思いましたが、抵抗については良く理解できませんでした。ただ、20 – 30 オームというのはメーカー推奨の合格値と見られる範囲に入っているようだったので合格としました。まぁ、検査はその程度のいい加減なものでしたが、測定値は文書にして提出してもらうことにしました。
完成検査自体はこれで十分だったと思います。また私にとって、この完成検査は良い経験でした。
一つにはソラメンテで測定される抵抗値に疑問を持ち、もう少し調べようと思ったこと。もう一つは、太陽光発電の評価をすることに更に興味を強め、後にIVカーブトレーサーを購入するきっかけになったこと。
この結果、このブログで既に紹介している「太陽光発電動作チェック」の一連の活動を行うようになりました。今も、知り合いの発電所の評価をしようかという話を進めています。まだ実施まで時間がかかると思いますが、何らかの結果が出ましたら、また報告したいと思っています。
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