今年の1月に消費者庁から太陽光パネルによる火災事故についての報告があり、話題になっていました。これに関して日経BPが住宅太陽光ユーザーの自主団体PV-Netの都築代表にインタビューした記事がありました(「住宅太陽光の火災は、ユーザーとメーカーが自立するチャンス」PV-Net都築代表理事)。
インタビュー内容については記事を読んで頂きたいと思いますが、都築氏は消費者庁に対してもユーザーに対してもメーカーに対しても辛口コメントを発しています。太陽光推進側の人でこのように言う人はあまりいないので、よく言ってくれたなと思いました。
まず消費者庁は、今回の事故に対して「パネルが発火しても火災にならないように不燃材で屋根を守り防火する」ように指導しています。それは正しいですが、そもそもパネルが不良動作で発火することが問題なのに、消費者庁はそこに全く触れていないですね。メーカーを守り過ぎですよ。消費者庁はメーカーに発火しないパネルを作るよう指導して欲しいですね。それに、火災事故に至らなくてもパネル不良で発電不全になっているシステムは発火事故の何百倍もあると思われます。パネル不良についても追及して欲しいですね。まして発火するなんてとんでもないです。都築氏は火事に至るようなパネルは「メーカー名を公表すべき」とさえ言っています。
次にユーザー。これはおそらく都築氏が多くのユーザーを見て実感していることではないかと思いますが、ユーザーに発電者としての責任意識が低いですね。発電事業者はお金をとって電気を売っているわけですから、設備をよく管理し最高の状態で電気を提供していかなければなりません。まだまだ太陽光発電ユーザーにはその意識が低く、保守・管理がほとんど行われていないようです。この辺りのユーザーの意識改革が必要と言うのは納得できます。
ただ、これについてちょっと言わせてもらえれば、たとえユーザーの意識が高くて保守管理で問題を見つけても、業者の対応がとても悪く、ユーザーが意識向上し甲斐がない現状もありますね。
最後にメーカー。メーカーは今回のような火災事故があっても「特殊な例」として真剣に応じようとはしていないです。太陽光発電市場は政策に左右されるところが強いので、パネルメーカーは経産省様様、エネ庁様様、NEDO様様という意識は大変強いですが、ユーザーに対しては冷たいです。これから主力電源化を目指すと言っても、これではなぁ・・・と思ってしまいます。
まぁ、私はこのような不満を日頃から持っていましたので、今回、都築氏が同じようなことを(もう少し柔らかい表現ですが)言っているのを見て、思わず「よく言ってくれた」と思いました。
コメントを残す