太陽光発電で年間の発電パターンがフラットになる?

年間で発電パターンがほとんど一定の発電所の例を昨日示しました。下に再掲します。発電所の場所は栃木県です。さすがにこれほどフラットな発電所は、同じ栃木県で探しても他に見つかりませんでした。

フラット発電例

フラットになる理由として一つ考えられるのはパネルの設置角度です。設置角度が大きい方が冬の発電量は大きくなり、夏の発電量は減ります。結果的にフラットになってきます。

 

この発電所のパネルの設置角度を調べると・・・6寸、つまり31.1度。

うーん・・・。確かに最近では設置角度31度は大きい方なので、他の発電所より冬場の発電量が大きく、夏場の発電量が小さくなるのですが・・・。

 

日本の緯度は35度ほど。つまり設置角が35度なら春秋分には太陽が直角にあたります。31度なら35度より小さいので、夏場に有利になります。それなら、もう少し夏冬の差がつきそうなものだけれど・・・。

 

そこでNEDOの日射量データベースを調べてみることにしました。

NEDOの日射量データベースは各地の日射量や時間別、月別の日射量パターン、更にちょうど良いことにいろいろな傾斜面での月別日射量推定もできるようになっています。

 

このNEDO日射量データベースで栃木県で南向き傾斜角が0度と30度の時を調べると下図のようになっています。

小山0度 小山30度

確かに例に挙げた発電パターンとピッタリ合っています。とすると、フラットになったのは角度の影響なのでしょうか。しかし設置角0度の時も意外に夏と冬の差が無いようにも思えます。そこで設置角20度の時を調べました。下図です。

小山20度

なんと、NEDOデータベースでは設置角20度でも発電量はほとんどフラットという予想です。これはちょっと実際とは合っていないのではないでしょうか。世の中に多い4寸や5寸の屋根は21度、26度ぐらいですが、もっと夏冬の差が大きくなっています。

 

とにかく例に挙げたフラットな発電パターンに設置角度が影響していることは確かでしょうが、それ以外にこの場所特有の環境要素があるような気がします。

申し訳ありませんが、私の解析はここまでで、これ以上のことは良く分かりません。やはり、この例は極めて変わった発電パターンだと思います。

 

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