太陽光発電パネル劣化の年間出力変化の例

さて、今回はパネル劣化の例を示します。

昨日と同じように、基準の発電所に対する出力比の約1年分を日ごとにプロットしたものです。(今回も縦軸は0.8から1.2です)

劣化グラフ

この図を見ても少し判りにくいかもしれませんが、グラフの終わりの方は初めの方に比べて1-2%ほど出力が落ちています。1年間でじわじわと1-2%出力が下がっています。このように僅かなゆっくりした劣化だと、単に出力だけを見ていても、まず気がつきません。ここでは同じ場所にある正常な発電所との比較グラフを作ることでやっと気がつきましたが、もしもう一つの発電所も同じように劣化していたら、やはり気がつかなかったでしょう。今回はたまたまうまく発見することができました。

 

さて、・・・

 

この発電所をソラメンテとサーモカメラでも調べましたが、いずれでも異常は見つかりませんでした。目視検査では、スネイルトレイルが大量にありました。スネイルトレイルが劣化の原因かどうかはまだ判りませんが、関連している可能性は高いと思います。

 

しかし、これからどうするかが難しいところです。

 

メーカーのパネルに対する保証は定格の95%以上というのが多いと思います。ここの劣化は発電所全体で1-2%の低下になっています。全部のパネルが同じように劣化しているのなら5%以内でメーカーの交換にはあたりません。しかし劣化にもバラつきがあるでしょうから、なかには5%以上劣化しているものがあるかもしれません。ソラメンテやサーモビュアーで見ても特異なモジュールは無かったので、特定のモジュールが劣化しているのではないと思いますが、これ以上のことはIVカーブ測定をしないと分析できないでしょう。しかし、この劣化している発電所は私の発電所ではないので、稼働を止めて行うIVカーブ測定までは行えませんでした。

 

もし、IVカーブ測定が行えて、5%以上の劣化が認められたとしても、現場で行うようなIVカーブ測定の値が正当であるというのは難しいと思います。確実に5%以上劣化していることを確認して、メーカーに交換してもらおうと思うとまだまだ手間がかかります。

 

太陽電池は劣化しないと言われてきましたが、最近のスネイルトレイルの多い太陽電池を見ていると、安心できなくなりました。しかし、劣化しているかどうかまで普通の人が管理するのはまず無理だと思います。

 

最近は太陽光発電所の保守サービスを行う会社も出てきていますが、単に草刈りなどのサービスだけでなく、このような検査、更にメーカーとの交渉力まで期待できるのなら、頼もしいのですが。

 

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