FITによる促進策のお蔭で太陽光発電もずいぶん普及し、発電のピーク時には全需要の大部分を占めることも起こるようになりました。太陽光発電道楽人としては喜ばしいことですが、このために既存の電力供給への悪影響も起こっています。最近では九州や中国で電力のチラツキがありました。このチラツキと言うのは、太陽光発電のパワコンが系統連系のために出している信号のようなものによって起こる現象で、これには対策もありますが、もっと本質的な問題として、朝夕、特に夕方の太陽光発電が少ない時に電力不足になるという現象が出てきています(太陽光発電普及で電力需給バランスが不安定に 夕方以降に出力急減、安定供給との両立課題)。
要するに、太陽光は昼間に目いっぱいに電気を供給していて、夕方になると急に減ってくると、それを補うための火力発電などの補給が間に合わない、という問題です。
昔は電力需要のピークが昼間にあったので、太陽光発電出力は需要にマッチしていると期待されましたが、最近は省エネや需要制御が進んで電力ピークが夕方になることが多くなっています。そうすると電力需要が増える時に太陽光発電が減ってくることになり、火力での補てんが予想以上に大変になっているようです。
対策の理想は太陽光側にバッテリーを持って出力の急減を抑えること。ただ、まだバッテリーが高いので普及には時間がかかります。取りあえずは揚水発電で対応しているようですがそれだけでは足らず、結局、火力発電に頼ることになりますが、この操作が大変になっている訳です。デマンドコントロールでピーク時間帯をシフトすることも考えられるでしょうけれど、これも少し時間がかかりそうです。
こういう対策を考えないといけないぐらい太陽光発電が普及したということですが、それでも発電量、すなわちkWhでみればまだ全体の数%ではないかと思います。まだまだ何倍も普及しないと本当の主力電源にはなれないのですが、課題が大きいですね。やはり頑張ってバッテリーを導入しないといけないのかな。
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