FITの買取り価格を討議する調達価格算定委員会が行われ、これからの太陽光発電買取り価格の方針が議論されたようです(太陽光の調達価格、来年も引き下げ、入札対象は「250kW以上」か?)。いくつかポイントがあるようですが、最も関心を引く調達価格については、2022年に8.5円/kWhを目指していくようです。これまでの方針を5年前倒しにしたということです。
気になるのは来年の買取り価格がいくらになるかですね。記事によると、2022年に8.5円/kWhにするには、来年から平均2.4円/kWhのペースで買取り価格を下げていかなければならないそうです。そうすると今年が18円ですから来年は15.6円になるということですかね。しかし、この前のFIT入札の落札上限価格が15.5円だったと思いますから、もっと下げてくるかもしれません。
一方、調達価格算定のベースとなる事業用太陽光コスト動向は下図のようになっているそうです。
2018年のシステム費用は平均で28.6万円/kWだったのですね。50kWだと1430万円。意外に高い気もしますが、これで18円/kWhでやっていけるのでしょうか? ひょっとしたら、皆さん高めに報告しているのじゃないですかね。まぁ、疑っても仕方がありませんが、システム費用は多分十数万円/kWまで下がって行くでしょうから、その時には確実に8.5円を達成できそうです。
「8.5円だと既存電力より安いじゃないか」と思ってしまいそうですけれど、これは太陽光の変動のあるままの価格ですからね。安定化のためにバッテリーを入れると、価格はドンと上がってしまいます。今だとバッテリーを通すだけで確実に8.5円/kWh以上かかります。その倍ぐらいかかるでしょう。
太陽光のコストは、日本でも遅まきながら下がっていくようですが、安定化のところがまだまだですね。この辺り、もっとスピードアップして取り組まないと、太陽光主力電源化の道は遠い・・・。
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