今年の太陽光発電シンポジウムについて、一昨日はビジネス関係、昨日は技術関係の印象について書いてきましたが、その他の話題で印象に残ったものを脈絡もなく挙げておきます。
- 太陽光発電が設置された住宅は全住宅の7.5%になったそうです。私の家の周りを見てもそれぐらい設置されているなという印象を請けます。
- 太陽光発電で日本の電力需要を賄うには、全国土の1.8%があれば良いと言っていました。これぐらいの土地は確保できそうな気がしますが、最近は太陽光発電の適地が無くなってきたと言われています。経済性の問題もありますからね。
- 2016年にはFITの高値買取に約2兆円が費やされたそうです。これまでの再エネ比率の伸びは2012年の10%から15%までの5%でした。2030年の再エネ比率目標は24%で、あと9%増やさなければなりません。一方、FIT買取費用を3兆円に抑えることも目標としています。今より5割ほど負担金が増えるのですね。しかし再エネ比率を今まで以上の速さ(5%の伸びを9%の伸びに)で伸ばしていかなければならないので、FITの効果的な使い方が必要とされています。FIT買取価格を下げている理由の一つです。
- FIT買取価格を決める際には、ベースとなる太陽光発電のコストが算定されます。2017年度に使われた太陽光発電コストは16.2円/kWhということです。エネ庁公認の太陽光発電コストと言うことになりますが、やはり高いですね。エネ庁も日本の太陽光発電が高いことを認めていますが、なぜか安くなりません。
- NTTファシリティーズが運営についてのプレゼンをしていました。おもしろかったのは太陽光発電のパネル異常が起こる確率は0.5%ほど、つまり200枚パネルがあれば1枚ぐらいは異常が起こるらしいですが、NTTファシリティーズが運営しているところは0.1%だと自慢していました。しかし、これはNTTファシリティーズの管理が良いと言うよりも、パネルの信頼性が高かったということのような気がしますが・・・。
- 最近は高効率太陽電池としてPERC型が市場に出てきていますが、PERCが光劣化するという報告がありました。詳しい測定条件は聞き逃しましたが10%ほどの劣化が観測されたようです。期待されている技術なので気になるところですが、逆に日本のHITが勝てるかもしれないという期待も持ってしまいます。
これぐらいですかね。今年のシンポジウムはあまり華やかなものはありませんでしたが、逆に落ち着いてきたなと言う気もします。太陽光発電の全般状況が良く判るので、今後もずっと参加しようと思っています。なお、シンポジウム参加費が2万円と安かったのはJPEAの30周年記念のためだそうです。来年からまた高くなるのは、残念。
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