産総研の2018年成果報告会に行ってきました

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産総研の2018年報告会は昨日、今日と行われたのですが、昨日は所用で参加できず、今日だけの参加となりました。資料は全体のものを貰っていますので、時間があれば全体をレビューしますが、今日は一番印象に残ったものだけを取り上げます。そうしたくなるほど、私には驚きの報告がありました(フツーの人にはそうでもないのでしょうけれど)。

 

報告は太陽電池(またはパネル、またはストリング)のIV特性測定方法についてです。

 

普通、太陽電池のIV特性はSTCと言われる標準状態(AM1.5、25℃)で定義されますね。しかしこの状態での特性を測るのは大変で、高価な装置が必要になります。我々のような貧乏人は安いIV測定装置を使いますが、それだとSTCから条件がずれてしまいます。このようなSTCからずれたIV特性からSTCでの特性を推定する式がありましたが、それを使うためにはいくつかの補正係数(α、γ、κ)が必要で、この補正係数がうまく求まりませんでした。早い話、安いIVカーブトレーサではSTCでの特性を知ることはできなかったということです。

 

かつて、私もIVカーブを何度も測りましたが、STCでの特性については適当に胡麻化さざるを得ず、後ろめたい思いを持っていました。しかし、その問題が一挙に解決出たのです(下図)。

新STC

発表された上記の方法では、適当な日射強度、温度でのIVカーブを測定すれば、そこからSTCでの特性を推定してくれるのです。補正係数(α、γ、κ)は必要なしです(もちろん、日射強度と温度を測る必要はあります)。しかも補正係数(α、γ、κ)を使って計算する方法よりも推定精度が良さそうです。

 

いやぁ、こんな方法があったのですね。目からウロコです。この方法は昔の方法と計算方法が違うだけなので、今の安物のIVカーブトレーサでも内臓ソフトを変えるだけで簡単に導入できます。今のところまだこの計算方法を導入したIVカーブ測定器は出ていないようですが、いずれほとんどの測定機に導入されるだろうと思いますよ(JISやIECなどの規格を決めるお役人が抵抗するかもしれませんが)。そうなれば、現場でのIVカーブ測定から直接にSTCでの特性を推定することができます。不良パネル判断のメーカー交渉も楽になります。期待ですね。

 

 

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