太陽電池のための認証試験があることを説明してきています。この認証試験はいくつもの試験を組み合わせた総合試験となっていますが、その中には太陽電池特有の試験があります。面白そうなので、今回はその紹介をします。
まず、降雹試験について。
これは言葉の通り雹に対する強度を調べるもので、雹の代わりに氷の球を用います。通常、直径25mmの氷の球をモジュールに当ててダメージを受けないか調べます。従って、試験機関は氷の球を作る道具と、球をモジュールに狙ってあてる氷銃のようなものを持っています。氷の球なので、自然の雹よりはずっと固く重いと思います。モジュールにあてる速度も23m/sと高速で、まさに銃で撃つ感じです。しかも直径25mmですからかなりの衝撃です。この降雹試験での耐久性があれば、普通の雹など十分に耐えることができるでしょう。
認証試験は上記のように氷の球で行いますが、上記のような道具が無い場合は25mmの鋼球を1mの高さから落として強度を調べる方法も降雹試験の代わりとして定義されています。1mの高さからでは36m/sにはなりませんが、鋼球は氷球よりずっと重いので同等とみなしているようです。
氷の球はモジュールの何箇所かにあて、異常がないかどうか調べます。これは主に表面のガラスの強度の試験のようなものですが、ガラスの破損などなくても、目に見えない断線やクラックなどが発生している可能性がありますので、目視検査とともにIVカーブ特性に異常がなければ合格となります。
さて、次回はホットスポット試験です。
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