最近また太陽電池から電気分解で水素を製造する研究のニュースがありました(小指サイズの素子で高効率の14%を達成)。最近流行っているのでしょうか? 確かに今のように化石燃料から水素を作っていると、実際には水素をクリーンエネルギーとは言えないので、クリーンに製造する技術が必要なことは判りますが、そんなに急いだ話ではないような気がします。
まぁ、そんなことを言っても始まらないので、今回のニュースを見てみますと、特徴は太陽電池の表面と電気分解の電極を一体化させていることのようです。従って、下の図のような構造になっています。
これはちょっと面白い技術で、このように作るのは工夫を要したと思います。これまでに出てきたような、太陽電池の出力を電気分解に電線でつなぐ方法に比べると研究価値も高そうに思いました。
しかしよく考えてみれば、なぜ太陽電池と電気分解の電極を一体化させたのでしょう? これだと太陽電池も水の中に入れなければならないので、光がうまく当たらなくなり効率が下がってしまいそうな・・・。別々に作って電線でつなぎ、それぞれを最適の状態で動作させる普通の方法の方が合理的に思えます。
目的が良く判りませんが、取りあえずは独自性のある研究で(だと思います)、一体化させるところに技術開発の要素も見らます。独自の研究をしているといろいろなところで技術開発が必要となり、それが意外なところで役に立ったりすることがありますから、否定することはできません。こういう研究も気長に見ていかないといけないのでしょう。
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