FITの買取価格がこのまま下がっていきますと、太陽光発電で作った電気を売るよりも自家消費した方が得になる時が来ます。それもそれほど遠い先ではないでしょう。各社それに備えた準備を始めています。
Qセルズは住宅用に高効率のパネルを発表し住宅用のシェア拡大を狙うようです(狙うは太陽光の自家消費、ハンファQセルズが住宅向け新モジュール)。日本の住宅市場は閉鎖的なのか、海外のメーカーはなかなか市場に入り辛いようですが、Qセルズは正攻法で高効率製品を投入して勝負するようです。自信があるのですかね。価格も下げてくるようです。パナソニックも対抗して住宅用の高効率パネルを投入するようです(パナソニック、住宅用太陽電池モジュールを発売)。
エコスタイルは太陽光発電の設計・施工の会社ですが、市場開発のネットワークを広げようとしています(エコスタイル、自家消費太陽光の販売でオフィスバスターズと提携)。エコスタイルは新参の会社ですから、早く動いて実績を上げておきたいのでしょうか。太陽光発電にはエコスタイルと同じような新参の会社が多いですが、各社それぞれのリソースを利用して市場確保し、生き残りを図るのでしょう。
太陽光発電は今後確かに自己消費型に移行していくのだろうと思いますが、自家消費には欠かせない蓄電池コストが高く、良い商品が作れないのが各社の悩みでしょう。テスラ社が蓄電池の価格破壊に貢献していますが、まだ高いですからね。従って私は、太陽光発電の市場が自家消費型のシステムに移行して行っても、それほど急には広がってこないのではないかと思っています。
自己消費型システムの市場形成への政策的誘導もあるかと思いますが、もうFITのような強烈な政策は作れないでしょう。やはり太陽電池や蓄電池の機能を上げて価格を下げるという地道な取り組みを重ねられなければならないのでしょうか。時間がかかりそう。
私の家の屋根の太陽光発電はあと7年で高値買取り期間が終わりますが、その頃には優れた設備が開発されているかなぁ・・・。
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