さすがにこれは許されないでしょうね、法律違反ですし。いろいろ記事が出ていますが「伊勢志摩国立公園内に無許可で太陽光発電」あたりが少し詳しいようです。
国立公園と言うと広大な地域が指定され、柵などで仕切られているわけでもないので、第三者にはどこからが公園かわからないですが、そこに住んでいる人は国立公園内であることを知っている筈だと思います。もっとも国立公園であることによる制約事項を全て知っているという訳でもないでしょうが・・・。
記事によるとガソリンスタンド経営者が所有地を伐採して開発会社に売り、開発会社はそこに太陽光発電を設置して、更にその周辺を伐採したらしいです。対象になっている土地は休耕田なので、それほどの伐採が必要とは思えませんが、国立公園内では伐採も勝手にはできません。土地を売ったガソリンスタンド経営者は72歳。ガソリンスタンドの経営ももう難しいでしょうから、どうしようもない休耕地を売れる時に売っておきたかったのではと想像できます。
この太陽光発電所が設置されたのは14年の12月らしいですから伐採はそれよりも少し前に行われたのでしょう。公園を管理する環境事務所が15年7月に刑事告発し、今月県警がガソリンスタンド経営者と開発会社を書類送検しています。かなり時間がかかっているように見えますが、発見するのに時間がかかり、更に何度か指導・警告してから告訴、書類送検になったのだろうと思います。
伊勢志摩国立公園内では既に22か所の太陽光発電が許可されているようなので、必ずしも設置が禁止されているわけでは無いですが、ここは無許可でやってしまったことが問題です。休耕田と言うことですが、どのような設置環境で、それまでの指導・警告が適切に行われたかなどは精査されることになるでしょう。
ところで、国立公園内に住んでいるとこのようにいろいろ制約を受けてしまいますが、それに対する補償は何かあるのでしょうか。この事件で太陽光発電を設置した開発会社には悪意を感じますが、もともと土地を持っていたガソリンスタンド経営者については開発会社とグルだったのか善意の第三者だったのか、ちょっと判らないですね。しかし、法律違反は法律違反ですから何らかの処分が下されるのだろうと思います。
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