パナソニックが太陽電池工場を休止に踏み切りました(パナ太陽電池工場休止へ)。3か所の工場の内、二色浜工場を休止し、3割ほど生産が落ちるようです。
思い切りましたね。買取り価格引き下げなどの影響で需要が落ちてきていることが原因のようです。
もっとも買取り価格を下げていくことは初めから分かっていたことなので、急な需要縮小で休止に追い込まれたという訳ではないと思います。ただ、需要の縮小がどれぐらいのスピードで起こるか、中国の追い上げがどの程度あるかなど読み切れないところもあり、いろいろ想定していたオプションの内、かなり厳しい選択を決断したのでしょう。
パナソニックはもともと家電などの民生を得意とする会社で、太陽電池でも住宅用をメインにしていると思います。住宅用太陽光発電の市場は、住宅会社や家電販売・工事店などのネットワークにかなり支配されているところがありますので、海外のメーカーなどは参入しにくい分野です。もちろん野立て用にもパナソニックは使われていますが、野立ては犠牲にしても住宅用は何とか守りたいのではないかと想像しています。
政府も住宅用太陽光発電はまだ守っていこうという姿勢で、買取り価格の引き下げもそれほど厳しくありません。一方の野立ての市場は採算が悪くなっている上に、海外メーカーの参入も多く、厳しい競争状態です。従ってパナソニックも決断しやすかったのではないかと思います。
他のメーカーはどう対応するか、決断が難しいのでないかと思います。シャープの太陽電池は鴻海では引き受けてもらえないようですが、革新機構が提案しているようなソーラーフロンティアに統合する案は難しいのではないかと思います。京セラはどうするのでしょうね。東芝や日立のように海外に依存しているだけなら対応は簡単ですが・・・。
太陽電池業界、これから変動していくのでしょうか。
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