題記のような記事が先月の終わり頃にありました(原子とロールで作る「ペロブスカイト太陽電池」)。「ペロブスカイト太陽電池」というのはまだ研究中のものではありますが、短期間で急に変換効率を伸ばしていることと、低コストで製造できそうという期待から最近注目を浴びています。以前にもこのようなことをブログに書きましたところ、「ペロブスカイト太陽電池」は信頼性が全く期待できないという指摘を読者の方から頂きました。従って、今回は少し注意して(笑)記事を読みました。
まず今回の記事のポイントは実用サイズ(大体13cm角ぐらい)で10%ほどの効率を得た事でしょう。小面積(3mm角ぐらい)では既に22%強の効率を達成し、4cm角ぐらいなら2年前に10%ほどを達成していたようです。大面積と小面積ではまだまだ効率にギャップがあるようですが、取りあえず、かなり実用に近いサイズでそこそこの効率を達成したと言えるのでしょう。
で、信頼性がらみで気になる点は、
まず、この太陽電池は一部に有機材料を含んでいる点です。有機材料なら全てという訳ではないでしょうが、一般的に有機材料はあまり耐久性が良くありません。また、120℃いかという低温で製造されている点も気になります。低温なので製造コストを下げることが可能なのでしょうが、低温で作られたものの耐久性はどうなのかという心配もあります。シリコンのように1000℃を超えるような温度で作られた材料は、自然環境ぐらいで簡単には劣化しません。
確かに信頼性はどうなのかと言う点は、まだはっきりしていないような気がします。
「ペロブスカイト太陽電池」とともに注目を浴びている有機太陽電池についても、同じような意味で信頼性はどうなのか良く判りません。
やはりシリコン太陽電池が強いのですかね。まぁ、CISはシリコンに十分対抗しているようですが・・・。
少なくともペロブスカイトや有機の太陽電池が出てくるのは10年以上先の話だと思います。
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