大規模太陽光発電所の年次出力変化の例

英弘精機の記事についての感想の続きです。ちなみに英弘精機の記事のタイトルは「大規模太陽光発電所の運用状況」です。今回は英弘精機が運営している太陽光発電所の出力経過についての記述に興味を持ちました。この発電所の運用年数はまだ3年ほどですが、全体の出力の経過は下図のようになっています。

全体

この図を見ると3年で数%ほどの低下しているように。一般的に太陽電池の劣化は年に0.5%程と言われていますので、この値は少し大きく見えます。しかし、初期の低下はパネルの汚れなどの影響が大きく出てしまいますので、まだ太陽電池そのものの劣化かどうかはっきりしたことは言えません。引き続き経過を見ていく必要があるでしょう。まぁ、初期に数%低下することは十分に考えられるということですね。

 

またここではいろいろな種類の太陽電池を設置していて、電池の種類別の出力変化も調べています。下図のようになっています。

年次変化

CISが定格の1割ほど多めに発電している様子が良く判ります。シリコン系太陽電池はCISより下側でひとまとまりになっています。全体の劣化傾向はCISとシリコンでそれほど変わっているようには見えません。

 

まだデータが3年分と少ないのではっきりしたことは言えませんが、今のところCISの劣化が少ないという現象は見られないようです。CISには未確認の伝説がいろいろ付きまとっているようですが、あまりそんな話にとらわれず、シリコン系と同じように考えた方が良いように思います。

 

さて、

英弘精機はIVカーブトレーサーも良いものを出しています。この記事でもIVカーブトレーサーを使った解析について説明がありましたので、次回紹介したいと思います。

 

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