昨日紹介したテスラ社の新しいバッテリーシステム、パワーウォール2について、もう少しコスト解析を続けたいと思います。
まず、昨日の計算では、「パワーウォール2を使うと電気代は8-16円/kWh の追加コストになる」という計算でした(パワーウォールが20年使えるとしたら8 円/kWh、10年しか使えないとすると16円/kWh)。このコストなら、深夜電力を経済的に使うシステムにも使えそうです。
太陽光発電のような発電量の変わるシステムに使う場合に、昨日のようなkWh価格を求めるのは難点もあるかと思いますので、今回は一般的に行われるkWあたりのコストを考えたいと思います。
パワーウォール2の容量は14kWhです。この容量だと3-4kWの太陽光発電システムに対応すると思いますが、4kWのシステムになると仮定しましょう。普通の(バッテリー無の)4kWの太陽光発電システムはいくらぐらいするでしょう? この前見た経産省の「太陽光発電競争力強化研究会」のレポートでは住宅用太陽光発電システムの価格は1kWあたり日本で約35万円、欧州で約20万円となっています。日本がなぜこんなに高いかというツッコミはこの際置いておきます。
パワーウォール2の価格は60万円ですから、4kWの太陽光発電システムに使うとすると1kWあたり15万円になります。従って15万円を前述の太陽光発電システムのコストに足せば、バッテリー付太陽光発電システムの1kWあたりのコストが推定できることになります。
細かく見るとパワコンの価格がかぶっていますので、それを考慮して、バッテリー付太陽光発電システムの1kWあたり価格は日本で46万円程度、欧州で33万円程度となります。まぁ、日本で4kWのバッテリー付システムにすると46×4で184万円ということです。
これは意外に安いのではないでしょうか。いや、私自身はそれほど安いとは思えませんが、この価格なら買う人が結構いるのではないかと思います。
パワーウォールの取りあえずのユーザーは2019年以降のFITを終了した人達かと思っていましたが、うまく営業すれば意外に大きな市場になるのかもしれません。テスラ恐るべしですが、そのためには日本の基準に対応したシステムにしなければなりません。この辺り、パナソニックがやるのかな?
テスラとパナソニックとの関係についても見てみたいと思います。
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