カネカがシリコン系太陽電池でセル変換効率をこれまでの同社の持つ世界最高記録から0.3%更新し26.63%を達成しました(結晶シリコン太陽電池の変換効率(セル)、ヘテロ接合技術で26.63%に)。用いた技術はヘテロ接合とバックコンタクト)。
ヘテロ接合と言えばあのサンヨー、今はパナソニックが30年近く前に開発したHITの技術ですね。バックコンタクトはもっと前に開発されていたと思いますが、今ではアメリカのサンパワーが製品に使っている技術。この二つの組み合わせた太陽電池の開発には本家のパナソニックも取り組んでいますが、変換効率ではカネカが少し先行しているようです。
バックコンタクトは構造の技術なので、ある程度の技術力があれば導入できそうですが、ヘテロ接合はキーとなるアモルファス層に製造ノウハウが必要そうに思えます。カネカはサンヨーと同じく、サンシャインの時からアモルファス太陽電池の研究に取り組んでいました。従って、アモルファスの技術をいろいろ蓄積しているので、パナソニックに先行して効率達成することができたのでしょう。
しかし、これまでずっとカネカn対して感じていたのですが、カネカってどこまでやる気があるのか良く判りません。上記の技術も基本的には他社が開発し既知になっていますので特別なものではありません。二つの技術を組み合わせるところにノウハウがあるのでしょうが、それを独自技術として他社に勝てるのでしょうかね。また、太陽電池ビジネスについても中途半端で、本気で取り組むのかどうか良く判りません。
経営層が迷っているのか、現場が迷っているのか、不可解な会社に感じます。
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