太陽光発電協会(JPEA)のレポート「JPEA PV OUTLOOK 2050」ではPV産業の現状を閉塞状態と捉え2050年に向けてどのように解決していくか述べられている、という解説記事がありました(太陽光、2030年目標には既に事足りている説の勘違い)。この記事のタイトルとJPEAレポートの内容とに少しギャップがあるような気がしますが、そこは置いておいて・・・
この解説記事はJPEAではなくSolar Journalが書いたもので、また、かなり簡略化してまとめてありました。そのため、私にはJPEAの意図を十分に理解しきれなかったのか、少し物足りなさを感じました。が、取りあえず内容を見てみましょう。
まず、現状の太陽光発電産業が閉塞状態という認識は恐らくほとんどの人が同意する点であると思います。JPEAではその問題を下図の最左列にある5項目に分類し、その対策を図のように示しています。対策の内容は記事を参考にして頂きたいと思います。
記事では、最初の「系統接続」が限界にきているという問題について、今後の系統の増強・高度化や蓄電池普及、発送電分離によって解決されていくとなっています。これは確かに正しい議論でしょうね。一方、残りの問題の「買取不安」「収益悪化」「導入目標」「市場規模」については問題点、対策ともに良く判りませんでした。私は現在の閉塞感を解決するためには「系統接続」の問題を解決することとコストダウンすることが一番重要だと思います。JPEAのレポートは少し話を複雑にし過ぎているような気がしました。
ところで、「系統接続」の問題のところで2020年に発送電分離が行われることが指摘されていました。恥ずかしながら、私はこの話を今まで見過ごしていました。発送電分離で新電力なども競争激化で淘汰されると言われています。この分野が合理化されると、太陽光発電は売りやすくなって来るのでしょうか。そのようにも思いますが、少し理解しづらいですね。少なくとも状況は変わるでしょう。
今は2017年なので2020年までには少し時間がありますが、その前に2019年があります。2019年には最初の太陽光発電高値買取りユーザーの買い取り期間終了が来て、蓄電池の普及に弾みがつくと言われています。蓄電池の普及は「系統問題」に結構影響を与えそうな気がしますが、その後に発送電分離が控えていると、更に電力市場が大きく変わってきそうです。
これはちょっと面白いかもしれません。
コメントを残す