途上国の未電化地域に太陽光を導入するという試みは昔よく行われていましたが、あまり効果が上がらず今では途絶えていました。しかし、太陽光パネルが大幅に値下がりしたこと、LEDランプの発明で照明用の電力負荷が大幅に小さくなったこと、リチウムイオン蓄電池が値下がりし普及したことなどの理由から、昔とは少し異なった形態で電源不安定地域での補助電源として使う試みがなされているようです(三井物産など、インド農村で太陽光発電)。
面白いなと思ったのは携帯電話の電波塔の電源を拡張して、周辺に電気供給を行うという点です。電波塔には必ず電源が必要で、系統が無かったり不安定だったりすると太陽光発電を使うのが一般的です。電波塔の電源ですから、しっかりと設計・保守して運営されています。昔、太陽光発電を地方の未電化村に持って行っても保守が難題で持続しませんでしたが、これならそういうことはありません。おまけに電波塔用の電源を拡張するだけなので、コストを抑えることができます。うまく考えましたね。
多分、考えたのは現地の人だと思いますが、それをうまく拾い上げましたね。これを行った三井物産とは二十数年前にこのような仕事を一緒に行ったことがありますが、日本の中では途上国の太陽光に熱心でした。残念ながらその頃の途上国太陽光はうまく行きませんでした。それからずいぶん経ちますが、まだ昔のDNAが残っていてチャレンジしているのでしょうか。
うまく行くことを願っています。
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