ソーラーフロンティアがCIGSで22.9%の世界最高効率を達成しました(薄膜太陽電池セルで世界最高、効率22.9%を達成)。面積は1cm2と小さいので、モジュールにした時にどれぐらいの効率になるのか気になります。19%ぐらいですかね。
CIS系の太陽電池は光照射効果といって、実日照下の効率が室内検査の時の効率より良くなる性質を持っていますから、上記のセルも実日照下ではもう少し効率が良いのだと思います。昔は光照射効果で10%ぐらい実効率が上がりましたが、その後、室内検査方法を変えたのか、光照射効果による効率向上は5%ほどになってしまいました。従って上記のセルの実効率は24%ぐらいなのかなと思います。
CIS系太陽電池の魅力は上記のように10%ほど効率が上がるところにありましたが、5%になってしまうとややその魅力が色あせますね。一方で、効率自体はシリコン太陽電池より落ちるので、面積が限られたところに使うのは不利になります。従って住宅屋根のようなところに設置するには不向きかもしれません。
このような理由から、私は発電効率の絶対値は重要だなと思うようになりました。CISの効率は光照射効果があるとしても、まだシリコン太陽電池に負けていますね。シリコン太陽電池もずいぶん安くなっていますから、コストパーフォーマンスで勝つのも難しそう。
CIS系も頑張ってはいますが、あと1-2割効率が改善して欲しいなと言うのが私の感想です。
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