マスターカードがケニアでの太陽光発電普及事業に参画するそうです(米マスターカードとケニア企業、オフグリッド太陽光事業で提携)。私も途上国の太陽光発電普及事業には長らく携わっていましたので、どうしてもこういうニュースには関心が向きます。この記事の対象となっているケニアでも太陽光の普及事業をしたことがあります。
私がケニアで仕事をしたのは5-6年前ですが、この記事に出ているM-KOPAはその時から盛んに太陽光発電事業をやっていました。私がやっていたのは彼らとは別の話だったので、交流もありませんでしたが、彼らはなかなかユニークな仕事をしていましたのでよく覚えています。
M-KOPAがやっていたのは、携帯電話会社と提携して通信で遠隔操作できる小型の太陽光発電システムを開発し、それを未電化の家庭に設置して、電気代の支払いに応じてシステムを遠隔操作でON/OFFするというものでした。
途上国の対湯光発電普及で最も難しいのは電気代をいかに集めるかということで、ほとんどの太陽光プロジェクトはこの問題で失敗していました。M-KOPAの方法は支払いが無ければ強制的に停止させるため、料金徴収がうまく行き注目を浴びていました。
今回の記事で使われるシステムもその時のシステムがベースになっているものだと思います。しかし、記事で少しシステムの説明が書いてありますが、昔のものと同じなのか改良されているのか良く判りませんでした(笑)。
で、マスターカードはこれに「QRペイメント」というサービスを提供するらしいです。「QRペイメント」でユーザーの支払方法の選択肢が増えるらしいですが、何がどう変わるのか、これもこの記事からは良く判りませんでした(笑)。更に、記事では「QRペイメント」によりアフリカのオフグリッド電力サービス事業の拡大が容易になると指摘していますが、本当でしょうかねぇ。情報が不足していますが、私には「QRペイメント」とオフグリッド電力サービスがそんなに関係しているとは思えないのですが・・・。
マスターカードはアフリカでの事業進出のためにM-KOPAを利用しているだけのような気がします。まぁ、それでもM-KOPAも事業を拡大できる可能性がありますから、両者Win-winになるということですかね。太陽光も少しは普及促進することに期待しましょう。
コメントを残す