千葉商科大学が消費電力の再生可能エネルギー100%を実質的に達成したようですね(日本初の「RE100大学」を達成! 直近1年間の電気の自然エネルギー率が101.0%に)。良い話なのでしょうけれど、このニュース、ネットで結構たたかれています。それは「RE100」という言葉をつかってしまったからでしょう。
「RE100」という言葉は、一つの組織が使う電力を100%再生可能エネルギーで賄おうとする国際イニシアティブの名称で、日本からの参加は少ないですが、海外ではアマゾンなど著名な会社が多く参加しています。千葉商科大学の活動とよく似ていますが、このRE100にはFITで売電する電気を含まないことになっています(日本の場合)。ところが千葉商科大学の電気はFITで売電したものですね。
FITで売電している電気は、広く国民から賦課金で徴収したお金で作られているので、オーナーが投資した訳ではありません。これだと自然エネルギーへの投資を促進するRE100の精神に合わないので、対象としないことになっています。これには議論はありますが、とりあえず「RE100」という言葉は前述の国際イニシアティブが提唱したものなので、FIT電気を使うとダメです。これは有名な話です。
「RE100」なんて使わずに単純に「自然エネルギー率100%」と言っていれば良かったのですけれど。
多分、千葉商科大学の広報関係の専門外の人が先走ってこんなニュースを流してしまったのでしょうけれど、これだと逆に無知をさらけ出しているようなものです。念の入ったことに“RE100の大学版「RE100大学」として、日本国内の大学で初の試みとなりました。”と、間違っていることを確認できる文章が入っています。ニュースを流す前に専門家に見てもらったら良かったのでしょうけれどね。
迂闊に「RE100」という言葉を使わないようにしましょう。
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