FITの抜本的見直しの中で、買取り方法がFIP型になるという話は既に報告されました。実は抜本的に直しには「発電側基本料金の導入」というものもあって、それが先日発表されたようです(太陽光への「発電側基本料金」、FIT単価27円以下は「免除」に)。
まず、基本料金と言うのは発電所側が電気を売るために支払う一定の料金のことで、発電規模(kW)に比例して決めるようです。これは、これ以上再エネ導入するためには系統の増強が必要となり、それに必要な資金を確保するために考えられた方法のようです。
ある程度、こういうものは仕方がないかなと思っていましたが、今回の発表を見て驚いたのは、「買取り単価が27円/kWh以下の発電所については基本料金を免除する」という点です。さすがにこれは論理の飛躍があり、問題になりそうですね。
記事にありますようにFITの「当初3年間ほどは確実に利益を得られる」利潤配慮期間として買取り価格が高めに設定されました。確かにこの期間の案件は利益確保が容易なため、太陽光バブルが起こり、当初の3年間に認定確保が集中するという現象が起きました。この中には不良発電業者も多くいて、太陽光が世の中から非難を受ける大きな要因になっています。このため当初3年間の認定案件は世の中からぼろ儲けの悪のように思われているところがあります。今回の基本料金を、この利益配慮期間の認定案件から取ろうというのは、このような背景があるからでしょう。
しかし、そもそもこれは利益配慮期間などを公言して設けたこと、しかもその配慮が甘すぎたことから来た結果なのですけれどね。
さて、記事を見ただけでは基本料金がどれぐらいになるか判りにくいですが、下の表を見ると年間1800円/kWなので、50kWなら年間9万円支払うことになります。
これぐらいなら仕方がないかな・・・、というような微妙な額ですが、やはり納得がいかないですね。
コメントを残す