FACTAというところが太陽光発電協会についての記事を出していました(自民党再生エネ派が呆れる「太陽光発電協会」)。この記事は有料会員用の記事で、会員でない私は無料で掲示されるさわりの部分しか読めませんが、内容は大体想像がつきます。
太陽光発電協会はかつて太陽光発電懇話会と言う名前で、任意団体でした。会員は太陽光パネルメーカーを中心に構成されていましたが、どこのメーカーも責任を持つのが嫌で会をまとめようとしなかったため、法人格を持たない任意団体しか作れませんでした。会の名前も「協会」などという目立つ名前を避けた結果、「懇話会」などというまるで談合組織のような(笑)名前にしてしまいました。
当時の懇話会がやっていたことは、通産省やNEDOに取り入って便宜を図ってもらうようなことでしたが、政府と業界の言葉を右から左に流す程度のことしかできてなかったように思います。こちらがちょっとしたことを問い合わせてもほとんど答えられず、全く自主意識のない組織と言う印象がありました。
そんな組織でも、海外でFITが導入され、太陽光パネル市場が急拡大してくると、会員数も増え法人格を持ち、「協会」に名前を変えました。しかし、そうなっても昔の主体性のない体質はなかなか変わらなかったように思えます。
私が太陽光発電「協会」に幻滅を感じたのは、日本でFIT導入される時です。この時、太陽光発電協会は経産省に対して、大甘の買取り価格(つまり40円/kWh)が必要と提案しました。当時、太陽光発電の専門家の間でも、あまり高い買取り価格は危険という意見があった中で、このような提案をしたのは、業界と経産省の意向をそのまま言葉にしたからだと思います。
太陽光発電協会の発言は、最初の買取り価格が40円になった大きな要因になり、その結果、とんでもない太陽光バブルが起こって太陽光事業にマイナスなイメージを作ってしまいました。でも、太陽光発電協会は知らん顔ですからね。情けない組織です。その後、太陽光発電協会が認定の代行業を行うようになってからは、あちらこちらから協会に対する不満の声をよく聞きました。
さて、取り上げた記事の公開部分を見ると、例の美作市での太陽光パネル新税の話が出ています。こんな時こそ太陽光発電協会が先頭に立って対策に走らなければならないのですが・・・、多分、逃げ腰だったのではないでしょうか、よく知りませんけれど。太陽光発電協会はごく常識的な意見を表明したぐらいしか印象がありません。
幸い、自民党議員の努力もあり、パネル新税は見送りの方向ですが、その時に自民党議員が、「太陽光業界ほど自己努力ができない業界は他にない」と発言したという噂を聞いています。自分の業界の話ですが、ホントに情けないですね。
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