天気:曇り一時晴れ
本日の屋根太陽光発電量 :14.19kWh
場所:埼玉県
パネル:ソーラーフロンティア、実質4.3kW
パネル1kWあたりの発電量:3.30kWh
風が強かったせいか、日差しが一時的だったせいか、最大発電が5.2kWも出た。
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僭越ながら、
太陽電池の信頼性について気になっていることを書いていこうと思いました。
が、
その前に太陽電池の構造や製造方法について説明しておきたいと思います。
その方が信頼性の問題を理解しやすいと思います。
一度に書ききるのも大変なので、何回かに分けて気の向くままに書いていこうと思っています。
さて、
ここではシリコン太陽電池で説明したいと思います。
太陽電池の最小単位はセルと呼ばれる15cm各状のもので、一つのパネルにはセルが数十枚並べられてできています。
セルに光が当たると電気が発生し、マイナスが表に、プラスが裏に押し出されてきます。
セルの表面にはくし状の細い電極が印刷されていて、押し出された電気を収集します。
更にこの電気は中央の少し太い電極を経由して、隣のセルに流れていきます。
隣のセルに流していくために、この中央の太い電極にはタブとよばれる平べったい電線がはんだ付けされています。
セルの基本的な動作はこれだけですが、ここまでで既に信頼性に関係するところが2か所あります。
その前に少しマイクロクラックの話を。
マイクロクラックとはセルに発生する、目には見えないような微小の割れのことを言います。
太陽電池の製造段階で熱や応力で発生すると見られています。
クラックなので、セルの性能に影響するときもありますが、微小なので製造段階では検出できないこともあります。
しかし、長い間使っていると、マイクロクラックが拡大してセルの性能を引き下げてしまうことになります。
話は戻って、
セルの表面には前述のくし電極が隅まで印刷されているので、少々のマイクロクラックがあってもその先まで電極が行っていれば電流を取り出すことは可能です。
これは、くし電極がクラックで断線していなければ可能です。
しかし、くし電極は一般的に金属粉を印刷して焼き固めて形成したものなので、割れには弱い性質があります。
従って、長年使っているうちにクラックが進行して、くし電極ごと割れてしまうとその先の電池は死んでしまい、セルの性能劣化になります。
メーカーによってはくし電極にハンダをコーティングしているところもあります。
こういうセルはマイクロクラック劣化にはもう少し強いでしょう。
このようにマイクロクラック進行による劣化が一つ考えられます。
更に、隣のセルとつなぐタブでトラブルを起こすこともあります。
その話は、次回に。
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