昨日のブログで日照時間は単に一定(0.12kW/m2)以上の明るさの時間を示すのに対し、日射量は日射強度を全て足し合わせたもので、日射量を使う方が太陽光発電の評価を行いやすいと説明しました。
さて、この日射強度についてもう少し具体的なイメージを持っておいた方が良いと思います。
日本では都合の良いことに、直射日光で得られる最大の日射強度が1 kW/m2ぐらいになります。もちろん山の上などの空気の澄んだところではもう少し強くなり、1.1kW/m2ぐらいになります。
1 kW/m2 という日射強度は1 平方メートルの面積にあたる光の強さが 1 kW になるということです。1 kW と電気でよく使われる単位を使うのも妙ですが(ジュールでいうと 3.6 MJ)、太陽光発電をする場合には換算なしに使えるのでかえって便利です。
太陽電池の出力は 1 kW/m2 の光強度に対する出力で定格が決められていますので、最大の日射がパネルにあたった時に、パネルは定格の出力となるわけです(もちろん温度など他の要素も影響します)。パネルの最大出力が定格という感じになります。
さて・・・、
1 kW/m2 の光が1時間照り続けると 1kWh/m2の日射量になります。
日本では1日の平均日射量が大体3.5kWh/m2だと言われてきました。1kW/m2の光が3.5時間照った時のエネルギー量に相当します。
従って、日本で太陽電池パネルは1日にパネル定格の3.5時間分ぐらいの発電をすると見られています。但し、これはパネルを水平に置いた時の話で、普通は少しパネルを傾けますので、発電量はもう少し大きくなるでしょう。パネルと日射強度/日射量との大体の関係はこのようになっています。
ところで、日照時間の判断となる 0.12 kW/m2 の日射強度はどれぐらいの明るさになるでしょうか。
0.12 kW/m2は最大日射強度の12% ですが、これぐらいの日射強度であれば少々曇っていても得られます。どんより曇っていると難しいでしょう。多少、陽の明るさを感じられるぐらいの強さで、0.12と中途半端な値ですが、たしかにこれぐらいの日射強度があれば日照があると言えるかもしれません。
日照時間、日射量、日射強度について、イメージが掴めたでしょうか。
次回は日射強度/日射量と設備利用率について触れたいと思います。
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