太陽電池のホットスポット現象というのは、非常に太陽電池に特有のものです。
ホットスポット現象は、太陽電池の中の特定のセルが異常発熱する現象です。太陽電池の中に何らかの理由で発電電流小さくなっているセルがあると、他のセルからそのセルの発電能力以上の電流を流しこもうとするために起こります。要するに、電流の小さいセルはもはや発電セルではなく、外から流し込まれる電力を消費して発熱するセルになっているわけです。
ホットスポットが起こる理屈はややこしいので・・・、
例えば太陽電池に葉っぱなどがのってしまうと、その下にあるセルは影になって発電能力が下がります。そうすると、上記で述べた発熱現象を引き起こしてしまいます。
従って、ホットスポットというのは正常なモジュールでも葉っぱのような外的要因で引き起こされてしまうのです。しかも異常加熱を起こすので、最悪の場合、火事になるかもしれません。このためにホットスポットを起こしても、異常が起きないか調べることは認証試験では必須となっています。
試験方法は比較的簡単です。ホットスポットを強制的に起こして耐久性を調べればよいのです。
太陽電池を短絡状態にしておいて、光を照射します。この時、故意に一部に影を作ると、その下のセルはホットスポット状態になります。その状態で5時間光を照射し続け、ホットスポットによる過熱状態を続けます。その結果、異常が生じたりIVカーブが歪んだりしなければ合格です。
この試験は太陽電池の特性を測るわけではないので、ホットスポットを生じさせるための光源は別にソーラーシミュレータでなくても構いません。光強度で確か0.7kW/m2の一様な光であれば使えます。このためホットスポットの試験は比較的容易に行うことができます。
その他、認証試験においては、暴露試験や機械強度の試験、温湿度試験などいろいろ行われますが、それらは大体言葉から想像できるようなものなので説明は省略します。
ほとんどの太陽電池はこの認証試験を受けて合格したモジュールです。しかし、現在決められている認証試験は20年以上使う電池の試験方法としては甘いという声もあり、メーカーの方で更に過酷な試験を課しているところもあります。
多少高くついても、そういうところからモジュールを買う方が安心できますね。
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