私は太陽光発電の動作をより知るために全国の発電データを採っています。全国から採っているのは月ごとのデータですが、それ以外に自分の発電所の動作比較のために、近辺の発電所の日ごとのデータも採っています。日ごとだと大量のデータになるため単にデータを採るだけでなく、何とかうまく相互比較する方法はないかと工夫もしていますが、まだ良い方法を見つけるまでは至っていません。
とはいえそれなりに見やすくするなどの工夫をしていますので、それについてご紹介したいと思っています。ただ、いきなり方法論に入る前に、多少面白いデータがありますのでその紹介から始めたいと思います。
下のグラフがその一つです。タイトルに書いたように影の影響がよく分かる例です。図は基準になる発電所と影が入った発電所の日ごとの発電量の比を1年8か月ほどにわたって示したものです。(縦軸は0.8から1.2です。原点が0でないのに注意)
影が入る発電所は、11月頃から2月頃までの発電量が減っているのがはっきり判ります。冬至の頃に影の影響が最大になっています。
対象の発電所は南側道路で、そこに系統が通っています。従って連系用の電柱も南側にあります。できるだけ影が入らないように太陽電池を設置しているのですが、太陽の角度が低い時期には、一部に影が入るのを避けられなかったようです。
図では影の無い発電所との比が示されているので、はっきり影の影響がわかりますが、何もなしに影の入っている発電所の発電データだけを見ていても、発電量が低いことに気が付かないことも多くあります。図から見ると、影の影響は最大で6%ほどです。これぐらいの影響がある時は、パネルに影が入っている時間も長く、オーナーは影に気が付くかもしれません。しかしこれが2-3%だと影に気が付く可能性は低くなり、まして発電データだけではまず判りません。
このため、発電状況をモニターする時は、比較できる発電所があるかどうかが大変重要になります。
もっとも、影の場合は気がついたとしても対処のしようがないので、気が付かない方がオーナーは幸せかもしれませんが・・・。
次回は劣化のデータを示そうと思います。
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