昨日のブログで、「同じ太陽光発電所の最大発電量を監視するのは経年劣化などの変化を見るのには有効そうであるが、異なる発電所間で効率の比較までは難しい」ということを書きました。この試みで、最大発電量を利用するのは面白いなという感想を持ちましたが、よく考えてみると自分自身でも最大発電量を利用した比較を行っていたことに気がつきました。
私はいろいろな形で太陽光発電所のデータを監視しています。そのなかに、低圧分割された発電所の各発電量を比較監視するもの、高圧連系でパワコン毎の発電量を比較監視するものがあります。いずれもの場合も、同じ場所・同じ条件でいくつもの太陽光発電が動作していますので、相互比較して発電状況を監視しています。
初めは同じ場所の全太陽光発電の平均発電量と各発電の個別発電量を比較していましたが、その後、最大発電量と各個別発電量を比較するように変えました。最大が本来の発電量に近く、それより低いものは何かの理由で発電量が下がっていると考える方が自然だと思ったからです。
例えば低圧分割している発電所で、最も発電量が多いものと少ないものの比を経時的にプロットしたものが下図です(このグラフはこれまでも幾度か示しましたが、最新のデータで再掲示します)。
これを見ると発電量の低い方は2年ほどで1-2%低下したように見えます。ちょっと多いようにも見えますが、まだこの程度は許せる範囲としてアクションしていません。
同様に高圧連系でパワコン毎の(35台あります)発電量の最大に対する個別の比を色分けし経時的に並べたものが下図です(この比較も以前示しましたが、判りやすい部分を示します)。横にパワコン1から35(PCS1からPCS35)まで並び、縦に日ごとの発電量が並びます。各マスに書かれている数値は最大発電量に対する個別発電量の百分率です。発電量の差が最大のものより5%以内であれば許せる範囲と考え暖色系の色にし、それ以下のものは寒色系の色で示すようEXCELで処理しています。
明らかにパワコン1(PCS1、一番左)だけ出力が低いのですが、これは影の影響です。
本当はこのような比較でいろいろ遠隔監視のノウハウを得たいのですが、残念ながらまだそこまでは至っていません。まぁどうなるかわかりませんが、前回までの経時変化の監視と同じように、気長に追いかけていこうと思っています。
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