太陽光の事業計画策定ガイドラインを読んでみる 撤去等費用について

昨日に続いて事業計画策定ガイドラインについてです。

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第4節 _撤去及び処分(リサイクル、リユース、廃棄)

事業終了後に再生可能エネルギー発電設備が適切に撤去及び処分(ここでは、リサイクル、リユース及び廃棄をいう。)されることは、再生可能エネルギーの長期安定的な発電・自立化を促すために重要である。

本節では、事業終了後の適切な撤去及び処分の実施方法及び計画的な費用の確保についての遵守事項等を示す。

 

①出力10kW以上の太陽光発電設備の場合、廃棄等費用(発電事業が終了した時点で必要となる、太陽光発電設備の解体・撤去及びそれに伴い発生する廃棄物の処理に係る費用)の総額を算定した上で、積立ての開始時期と終了時期、毎月の積立金額を明らかにして事業計画を策定し、積立てを行うこと。〔FIT法施行規則第5条第1項第8号〕

 

このように記載されています。

「積み立てを行うこと」

思いっきり書かれてますね。

で、昨日書いた通り認定を取得する際のチェックボックスに「事業計画策定ガイドラインを遵守すること」と書かれていますからこれも遵守しなければならないというのが基本的な理屈です。

 

つまり積み立てはしなければならないのです。

 

となると問題は何をどのように積み立てるかということになります。

 

実はものすごく重要「何を」「どのように」積み立てるか

何を積み立てるか。

書いててバカみたいなきがしてきますが、これは「撤去等費用」を積み立てるわけです。

「等」 とは何かというと20年で事業を終わらせないためのメンテナンスや修繕も想定しているからです。

ところが、15年後、20年後の発電所の撤去費用は・・・

わかりませんよね。

 

このガイドラインではこのように記載されています。

 

なお、廃棄等費用の見積り取得が困難である場合には、FIT法に基づく調達価格の算定において想定している資本費の5%以上が一つの目安となる。

 

とりあえず5%です。

360枚のパネルが搭載された99kWの発電所(2000万円)は100万円。

226枚のパネルが搭載された56kWの発電所(200万円)も100万円ということになります。

 

実際は前者が100万円なら、後者は60万円くらいになる計算何ですがそんなことを言い出すときりがないので100万円です。

つまり、過去の案件ほど無理矢理にでも撤去費用は見積もった方が得ということになります。

 

撤去費用をどのように見積もるか というのはそれだけ重要なのです。

 

では見積もった撤去費用をどのように積み立てるか

 

次に重要なのはここです。

どのように見積もるか。

毎月一定の金額を積み立てるというのが最悪の答えです。

僕らがやっているのは事業であり投資ですから初期のキャシュフローはとても重要です。

 

未来のお金は割り引いて考えるというのが投資のルールで巣から当然です。

未来のコストも割り引いて考えることができるわけです。

 

実際のところでいうと廃棄費用は返済が終わった「ボーナス期間」で捻出することができます。

 

ですからそこは大きな問題にはなりません。

 

やりたいのはどちらかというと融資のある間は積立を極小化し、返済後のキャッシュフローが潤沢な時に積み立てるという方法です。

 

このガイドラインでは

 

 

廃棄等費用については、事業の収益等から計画的に確保していくことが重要であり、これを念頭においた事業計画の策定及び事業運営を行うことが必要である。

(中略)

そのため、その積立ての開始時期と終了時期、積立金総額と毎月の積立金額を明らかにした上で事業計画を策定する必要がある。なお、廃棄等費用の積立てに際しては、資産除去債務に該当し、会計上の費用算入が認められる場合があるため、公認会計士等へ相談することが有益である。

 

つまり・・・公認会計士が「この方法で妥当である」と納得するような計画であれと言っているわけです。

さすが。

 

このガイドラインでわかることはここまでです。

 

詳しいことはこの先「再生可能エネルギー大量導入・・・委員会」で議論されることになります。

この議論ではさらに過激でとんでもない話が出てきます。

 

それが「撤去費用の源泉的な外部積立」です。

これをやられるとこれまで僕が書いてきたような「投資の常識」が一切無視された積立方法がとられてしまいます。

「それは売電収入から勝手に差っ引かれた金額が振り込まれる」

という最悪な仕組み。

 

これやって得をするのは天下って来る人たちだけです。

 

なんだか事業や投資とは真逆の方向になってきました。

さすが日本。

 

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